2017年10月2日

演出家から見た、昨今のよくない風潮

僕が昨今よくないと思っているのは、インターネットを見ているだけで、行ったこともない場所でも分かったような気持ちになっている人が多いということです。

 

例えば、行きたい場所があって、インターネットで現地の写真や動画を見まくっても、実際にその場所に行くのと行かないのとでは全然違います。
自分の目で確かめなければ、その土地のリアルな空気はつかみとれません。

 

だから僕は、積極的に行動して、感受性を常に衰えさせないようにしています。

 

例えば、空を見上げて雲がおもしろい形をしていたとか、そういう鋭敏な感覚は、僕らの世界では非常に大切なんですよ。

 

基本的に、僕は同じ業種の人と飲みに行くことも多くはないですね。
飲みの席で映像の話なんてしたくないし、つまらない。映像以外の他業種の人から学ぶことは多いし、僕たちだけがプロフェッショナルなのかというと、まったくそんなことはありません。

 

自分に誇りをもって仕事をしている人とは、必ず話していて得るものがあります。苦労話とか楽しかった話とか、どんなことでも僕はインプットして自分の血肉にしています。

 

あと、最近のクリエイターと呼ばれる人たちは”人マネ”が多いようにも思いますね。
音楽でいうと、原曲を少し変えて自分が作った曲のようにして発表していることもありますし、リミックスとかオマージュとかいう言葉もあります。

 

それは、僕から観るとただの”人マネ””パクリ”ですよ。

 

「0」から「1」を作る能力がないのか、そもそも、その訓練をしていないのかは分かりませんが、そんな事ばかりしていると創造力が衰えていくばかりか、クリエイターとしての寿命を縮めてしまいます。

 

日本が今、良い芸術作品を生み出せていない要因になっている理由が、これだと思います。