DaVinci Resolveでプラグインを活用してハイクオリティなタイポグラフィを作る方法 - 映像制作・動画制作会社 - ARTSTECH(アーツテック)

DaVinci Resolveでプラグインを活用してハイクオリティなタイポグラフィを作る方法 - 映像制作・動画制作会社 - ARTSTECH(アーツテック)

DaVinci Resolveでプラグインを活用してハイクオリティなタイポグラフィを作る方法

2026.10.08 (Thu)

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なぜプロの映像は「文字」までかっこいいのか?

映像制作をしていると、

「素材は良い」「カラーグレーディングも悪くない」「音楽も合っている」

それなのに、なぜか完成した映像が素人っぽく見える。

そんなことがあります。

 

その原因のひとつが、タイポグラフィです。

VP、採用動画、YouTube、SNS広告、商品紹介、ブランドムービーなど、多くの動画には文字が登場します。

 

タイトル。テロップ。人物名。数字。キャッチコピー。商品名。章タイトル。

 

これらは単なる情報ではありません。

映像の中に文字が登場した瞬間、その文字も、人物や建物、商品、背景、光、音楽と同じ、

映像を構成するデザイン要素

になります。

 

たとえば、シネマチックに撮影した美しい映像の上に、初期設定のようなフォントをそのまま置いてしまえば、それだけで映像全体の完成度が下がって見えることがあります。

反対に、

シンプルな映像であっても、

文字の大きさ。配置。余白。フォント。動き。タイミング。を丁寧に設計すると、

映像全体が一段階上の仕上がりに見えます。

では、毎回高度なモーショングラフィックスをゼロから作らなければならないのでしょうか。

そこで活用したいのが、

DaVinci ResolveのFusionと外部プラグイン、タイトルテンプレートです。

DaVinci Resolveには、標準でも100種類以上のFusionタイトルツールや、カスタマイズ可能な2D・3Dアニメーションタイトルが用意されています。また、サードパーティ製のタイトルテンプレートやOpenFXプラグインを追加することもできます。

今回は、

「プラグインを入れればかっこよくなる」

という話ではありません。

プラグインをどう使えば、タイポグラフィを映像表現として成立させられるのか。

その考え方を、実例を交えながら紹介します。

 

Before / Afterで考えるタイポグラフィ

まず重要なのは、タイポグラフィのクオリティは、

エフェクトの数では決まらないということです。

たとえば、企業動画の冒頭に、

「未来をつくる。」

というキャッチコピーを出すとします。

Before

画面中央。

白文字。

ゴシック体。

フェードイン。

フェードアウト。

もちろん間違いではありません。

意味も伝わります。

しかし、

映像の中に文字を「置いた」印象が強くなります。

では、同じ言葉を少し設計してみます。

After

「未来を」

を小さく配置。

少し遅れて、

「つくる。」

を大きく表示。

人物が画面右にいるので、文字は左側へ配置。

文字の左端を背景の建築物のラインに合わせる。

「つくる。」だけBold。

企業カラーを1色だけアクセントとして使用。

文字は下からわずかに上昇しながら現れ、

停止する直前に緩やかに減速する。

すると、

同じ「未来をつくる。」でも、

映像としての印象がまったく変わります。

重要なのは、

特殊なプラグインではありません。

情報の強弱を決め、映像の構図に合わせ、意味のある動きを付けたこと

です。

プラグインは、この「動きを作る工程」を速くするために使います。

 

ハイクオリティなタイポグラフィを作る5つの原則

DaVinci Resolveでタイポグラフィを作るときは、

まず次の5つを意識すると、完成度が大きく変わります。

  1. フォント
  2. サイズと情報の強弱
  3. 余白と配置
  4. モーション
  5. 映像・音との関係

この5つが成立していれば、

派手なプラグインを使わなくても、

かなり洗練されたタイトルを作ることができます。

逆に、

この5つが崩れている状態で、

グリッチ。

Glow。

3D。

パーティクル。

などを追加しても、

映像のクオリティは上がりません。

むしろ、

「エフェクトをたくさん使った映像」

に見えてしまいます。

 

原則1 フォントで映像の印象が決まる

タイポグラフィを作るとき、

最初に考えたいのがフォントです。

文字の動きよりも先です。

同じ文章でも、

太いゴシック体。

細いサンセリフ。

明朝体。

角の丸いフォント。

によって、伝わる印象は大きく変わります。

たとえば、

IT・テクノロジー

シャープ。

クリーン。

未来的。

高級ブランド

細い。

余白が大きい。

落ち着いている。

採用動画

読みやすい。

親しみがある。

強すぎない。

製造業・建設業

力強い。

安定感がある。

視認性が高い。

というように、

動画の目的から逆算して選びます。

「かっこいいフォントを探す」

のではなく、

この会社、この商品、この映像には、どんな文字が合うのか

を考えることが重要です。

 

フォントは増やしすぎない

1本の動画の中で、

いろいろなフォントを使いたくなることがあります。

しかし、

フォントを変えるたびに、

映像のデザインルールも変化します。

企業VPであれば、

基本的には1〜2種類程度に絞った方が、

全体の統一感を作りやすくなります。

変化を付けたい場合も、

別のフォントへ変えるのではなく、

Light。

Regular。

Medium。

Bold。

など、

同じフォントファミリーのウェイトを使い分ける方法があります。

たとえば、

通常文章=Regular。

重要ワード=Bold。

英語の補足=Light。

と設計します。

これだけでも十分な強弱を作ることができます。

 

原則2 文字の大きさで「何を見せたいか」を決める

すべての文字を同じサイズにすると、

情報の優先順位が分かりません。

タイポグラフィでは、

大きさそのものが情報になります。

たとえば、

「創業50年。次の100年へ。」

というコピーなら、

創業50年

より、

次の100年へ。

を大きくする。

それだけで、

「歴史を紹介する映像」ではなく、

「未来を伝える映像」

という印象になります。

逆に、

歴史を伝えたい会社紹介なら、

「50年」

を巨大にして、

「積み重ねてきた技術」

を小さく添える方法もあります。

同じ情報でも、

何を大きくするかで、動画のメッセージが変わります。

 

数字はタイポグラフィと相性が良い

企業動画では、

数字が非常に強いビジュアルになります。

たとえば、

99.8%

50 YEARS

7,200

No.1

2026

といった数字です。

数字は文字よりも短く、

一瞬で認識できます。

そのため、

数字を大きく。

説明文を小さく。

という構成は、

企業VPやIR動画、商品紹介などで非常に使いやすい表現です。

たとえば、

99.8%

を画面中央に大きく表示し、

その下に、

「顧客満足度」

と小さく表示する。

これだけでも、

通常のテロップより強い印象になります。

 

原則3 余白をデザインする

タイポグラフィで意外と重要なのが、

文字がない部分

です。

つまり余白です。

画面が空いていると、

何か入れたくなることがあります。

しかし、

余白があるからこそ、

文字が強く見えます。

画面いっぱいに文字を並べるより、

小さな文字を、

大きな余白の中に1つ置く。

その方が、

高級感や緊張感が出ることがあります。

特に、

企業ブランドムービー。

化粧品。

ファッション。

建築。

高級不動産。

などでは、

余白そのものがデザインになります。

 

映像の構図を読んで文字を置く

文字を配置するとき、

「中央」

「左下」

「右上」

と機械的に決めない方が良いでしょう。

重要なのは、

背景映像を見ることです。

人物が右側にいる。

↓

左側に文字を置く。

建物に縦のラインがある。

↓

文字の左端をそのラインに合わせる。

机に水平線がある。

↓

文字のベースラインを合わせる。

背景の左側が暗い。

↓

明るい文字を左側へ置く。

このように、

映像の中にすでに存在している、

線。

空間。

明暗。

人物。

物体。

を利用します。

すると、

文字が映像の上に載っているのではなく、

最初から映像の中に存在していたように見える

ようになります。

 

原則4 文字は「どう動くか」より「どう止まるか」

モーショングラフィックスを作り始めると、

どうしても、

「どうやって文字を登場させるか」

を考えてしまいます。

しかし実際には、

視聴者が文字を見る時間の多くは、

文字が動いている途中ではありません。

止まっている状態

です。

たとえば3秒間表示するタイトルで、

登場アニメーションが10フレームなら、

残りの時間は静止しています。

つまり、

最終的なレイアウトが美しくなければ、

どれだけアニメーションが優れていても、

完成度は上がりません。

おすすめなのは、

まず、

静止状態を100%完成させる。

その後に、

どう登場させるかを考える方法です。

 

原則5 文字を映像と音から切り離さない

タイポグラフィだけを単独で見て、

「かっこいい」

と判断すると、

実際の動画では浮いてしまうことがあります。

タイトルは、

映像。

音楽。

ナレーション。

SE。

カットのテンポ。

と一緒に存在します。

そのため、

モーションを決めるときも、

動画全体を見る必要があります。

激しい音楽なら、

速いモーションが合う。

静かなインタビューなら、

ゆっくりした動き。

テクノロジーなら、

細かいデジタルモーション。

感動的なブランドムービーなら、

大きく動かさず、

フェードとわずかな移動だけ。

タイポグラフィは、

映像とは別のデザインではありません。

映像そのものの一部です。

ここでプラグインを使う

ここまで設計してから、

プラグインやタイトルテンプレートを選びます。

順番が重要です。

悪い例は、

Effects Libraryを開く。

↓

かっこいいタイトルを探す。

↓

映像に入れてみる。

↓

なんとなく採用する。

という作り方です。

良い流れは、

この文字をどう見せたいか。

↓

どこへ配置するか。

↓

どんな速度で出すか。

↓

どんなテンプレートなら近い動きが作れるか。

↓

プラグインを選択。

という順番です。

プラグインからデザインを決めるのではなく、デザインに合うプラグインを選びます。

 

DaVinci Resolve標準だけでもかなり作れる

外部プラグインを導入する前に、

DaVinci Resolve標準でできることを知っておくことも重要です。

DaVinci ResolveのEditページでは、Effects LibraryからテキストジェネレーターやFusionタイトルテンプレートをタイムラインへ配置し、Inspectorで文字、フォント、サイズ、カラーなどを調整できます。公式には100種類以上のFusionタイトルツールが搭載されています。

さらに、

Text+

をFusionページで開くと、

より細かい調整ができます。

Blackmagic Design公式ではText+で、

フォント。

サイズ。

配置。

間隔。

カーニング。

行間。

グラデーション。

ビデオフィル。

アウトライン。

ドロップシャドウ。

グロー。

などを調整できることが案内されています。

つまり、

単純なテキストアニメーションであれば、

外部プラグインがなくても十分制作可能です。

では外部プラグインは何のために使うのか?

答えは、

高度なモーションデザインを短時間で手に入れるため

です。

たとえば、

文字が高速で分解される。

複数の文字が時間差で入る。

マスクとブラーが連動する。

RGBがずれてグリッチする。

モーションブラーを伴って高速移動する。

複数のシェイプと文字が連動する。

こうした表現をFusionでゼロから作ることもできます。

しかし、

毎回すべてを作っていると、

非常に時間がかかります。

外部タイトルテンプレートを使えば、

すでに設計された動きを利用し、

文字。

フォント。

カラー。

位置。

速度。

を変更するだけで済む場合があります。

DaVinci Resolveはサードパーティ製タイトルテンプレートを追加でき、OpenFXプラグインにも対応しています。

 

実践1 VPのオープニングを作る

ここからは実際の使い方を考えてみます。

たとえば、

製造業のVP。

早朝の工場。

社員が歩く。

機械が始動する。

朝日が差し込む。

というオープニング映像があるとします。

表示するコピーは、

TECHNOLOGY FOR THE FUTURE

です。

最初からグリッチタイトルを探すのではなく、

まずデザインを決めます。

人物は画面右。

↓

タイトルは左側。

TECHNOLOGYは小さく。

↓

FOR THE FUTUREを大きく。

通常文字は白。

↓

FUTUREだけ企業カラー。

上下に大きな余白。

これで静止状態を作ります。

その後、

タイトルテンプレートを適用します。

文字は、

左から数十ピクセルだけ移動。

同時にOpacityを0から100へ。

FUTUREだけ数フレーム遅らせる。

最後に静止。

これだけです。

大きな回転。

3D。

激しいグリッチ。

は必要ありません。

同じテンプレートでも速度を変える

購入したテンプレートを使ったとき、

最初に変更したいのが、

アニメーション速度

です。

テンプレートのデモ映像では、

動きを分かりやすく見せるために、

比較的大きな動きや速い動きが設定されている場合があります。

しかし、

落ち着いた企業VPでは、

そのままだと派手すぎることがあります。

そこで、

1秒で出ていたものを1.5秒。

移動量を100から40。

回転を10度から2度。

Glowを半分。

というように、

動きを抑えます。

この調整だけで、

かなり印象が変わります。

 

実践2 採用動画で「言葉」を強調する

次は採用動画です。

社員インタビューで、

「自分が作ったものが、街に残っていく。」

という言葉があったとします。

通常字幕として表示するだけでも内容は伝わります。

しかし、

動画の中で重要な発言なら、

ここだけタイポグラフィにします。

まず、

「自分が作ったものが」

を小さく。

「街に残っていく。」

を大きく。

背景映像は、

社員の表情から、

実際に完成した建物へ切り替える。

「街に残っていく。」が表示されるタイミングで、

BGMもわずかに盛り上げる。

文字は大きく動かさず、

下から5〜10%程度だけ移動。

Opacityを上げる。

停止。

これだけでも、

視聴者の記憶に残るシーンを作れます。

 

重要な言葉だけを動かす

タイポグラフィの効果を高めるためには、

使いすぎないこと

が重要です。

社員インタビューのすべての言葉を、

キネティックタイポグラフィにしたら、

何が重要なのか分からなくなります。

通常の字幕。

通常のテロップ。

そして、

特に重要な発言だけ、

大型タイポグラフィ。

という3段階に分けます。

これによって、

視聴者が無意識に情報の重要度を判断できます。

 

実践3 SNS広告でキネティックタイポグラフィを使う

SNS広告では、

企業VPとは正反対の設計になることがあります。

Instagram Reels。

TikTok。

YouTube Shorts。

などでは、

画面を見てもらえる時間が短いため、

冒頭で強い情報を出す必要があります。

たとえば、

採用動画の広告なら、

「人材採用にお困りではありませんか?」

と長く表示するより、

「応募が来ない。」

と大きく表示した方が、

一瞬で意味が伝わります。

0秒。

「応募が」

0.2秒。

「来ない。」

0.6秒。

背景映像切り替え。

1秒。

「その採用動画、本当に伝わっていますか?」

と続ける。

このように、

短い言葉を、

映像のテンポに合わせて動かします。

 

Kinetic Typographyとは?

こうした文字自体を積極的に動かす表現は、

Kinetic Typography

と呼ばれます。

ポイントは、

文字にアニメーションを付けることではありません。

言葉の意味やリズムを、文字の動きで表現すること

です。

たとえば、

UP

なら上方向。

DOWN

なら下方向。

EXPAND

なら文字間隔を広げる。

SPEED

なら高速移動。

STOP

なら急停止。

FOCUS

なら周囲をぼかして文字だけ鮮明にする。

というように、

意味とモーションを連動させます。

すると、

単純なタイトルアニメーションではなく、

言葉そのものが映像になります。

 

実践4 グリッチを使ってテクノロジー感を出す

IT企業。

DX。

AI。

サイバーセキュリティ。

データセンター。

といったテーマでは、

グリッチ系のタイポグラフィが合うことがあります。

RGBのずれ。

走査線。

ノイズ。

ブロックノイズ。

フレームのずれ。

こうした表現です。

ただし、

グリッチは非常に強いエフェクトです。

常にグリッチさせると、

文字が読めません。

おすすめは、

出現する瞬間だけ使う

方法です。

たとえば、

最初の3フレーム。

RGBがずれる。

4フレーム目。

文字が正常に戻る。

その後は完全に静止。

これだけでも、

十分テクノロジー感が出ます。

「動き続ける文字」は読みにくい

初心者が作るモーショングラフィックスで、

よくあるのが、

文字が表示されている間も、

ずっと何かが動いている状態です。

揺れる。

Glowが変化する。

グリッチする。

拡大し続ける。

回転する。

しかし、

文字の目的は、

読んでもらうこと

です。

動いている間は、

視認性が低下します。

そのため、

登場。

↓

静止。

↓

退出。

という構造を基本にした方が、

見やすいタイポグラフィになります。

 

モーションブラーで「映像らしさ」を出す

高速で文字を動かす場合、

モーションブラーは非常に重要です。

文字が、

画面外から一瞬で入ってくる。

しかしブラーがない。

すると、

文字が瞬間移動したように見える場合があります。

適度なモーションブラーを加えることで、

動きに残像が生まれ、

実際にカメラで高速移動する物体を撮影したような感覚が出ます。

特に、

高速スライド。

ズーム。

回転。

大きな位置移動。

では有効です。

ただし、

ブラーが強すぎると、

文字が読めなくなります。

目的は、

ブラーを見せることではありません。

動きを自然にすること

です。

 

イージングだけでクオリティは大きく変わる

文字の動きで、

最も重要な要素のひとつが、

速度変化

です。

たとえば、

画面左から中央まで、

ずっと同じ速度で文字が移動する。

そして、

中央で突然止まる。

これは機械的に見えます。

実際のモーショングラフィックスでは、

最初は速い。

↓

徐々に減速。

↓

静かに止まる。

または、

少し行き過ぎる。

↓

わずかに戻る。

といった動きを使います。

FusionではキーフレームやSplineを使い、アニメーションの速度カーブを細かく調整できます。公式にもFusionは2D・3Dタイトルのアニメーションやモーショングラフィックス制作に利用できる環境として案内されています。

良質なタイトルテンプレートの価値は、

見た目だけではありません。

こうした、

プロが作ったモーションカーブ

を利用できることにもあります。

文字を一斉に出さない

たとえば、

CREATE THE FUTURE

というタイトルがあります。

この文字列全体を、

1つの画像のように動かすこともできます。

しかし、

CREATE

THE

FUTURE

をそれぞれ、

2〜4フレーム程度ずつずらして表示するだけでも、

印象が変わります。

さらに、

文字単位で、

C

R

E

A

T

E

と微妙に時間差を付ける方法もあります。

こうした時間差によって、

モーションにリズムが生まれます。

すべてが同時に動くより、

自然な視線誘導ができます。

 

実践5 数字を使った企業タイポグラフィ

企業VPでは、

数字の見せ方を工夫すると非常に効果的です。

たとえば、

「創業50年」

を表示する場合。

画面中央に、

50

を巨大に表示。

その上に小さく、

SINCE 1976。

下に、

YEARS OF EXPERIENCE。

数字の50は、

わずかに拡大しながら表示。

その他の文字は、

後からフェードイン。

このように、

数字を主役にします。

同じ考え方で、

売上。

管理戸数。

社員数。

拠点数。

導入実績。

シェア。

満足度。

なども、

タイポグラフィとして見せることができます。

 

プラグインは「完成品」ではなく素材と考える

外部のタイトルパッケージを購入すると、

デモ映像が非常にかっこよく見えます。

そのまま使いたくなります。

しかし、

テンプレートそのままでは、

別の会社の映像にも、

自分の映像にも、

同じタイトルが出ることになります。

それでは、

ブランドとしての独自性が弱くなります。

そこで、

フォント。

カラー。

速度。

位置。

文字間隔。

Glow。

Blur。

背景要素。

などを変更します。

 

テンプレートを完成品ではなく、素材として使う。

これが重要です。

MotionVFXなどのタイトルパッケージを使う考え方

DaVinci Resolve向けには、

さまざまなタイトルパッケージやモーショングラフィックス素材があります。

MotionVFXのmTitleシリーズなどもその一例です。

こうした外部テンプレートのメリットは、

複雑なFusionノードを毎回ゼロから構築せずに、

完成度の高いモーションをベースとして利用できることです。

ただし、

購入前には、

DaVinci Resolveの対応バージョン。

日本語対応。

縦型対応。

フォント変更。

カラー変更。

速度変更。

必要なGPU性能。

などを確認することが重要です。

 

テンプレートを選ぶ7つのチェックポイント

プラグインやテンプレートを購入するときは、

次の項目を確認します。

  1. 日本語を入れられるか

英語では美しく見えても、

日本語を入れた瞬間にレイアウトが崩れるものがあります。

  1. フォントを変更できるか

企業指定フォントへ変更できないと、

実務では使いにくくなります。

  1. カラーを変更できるか

ブランドカラーに合わせられることが重要です。

  1. モーション速度を変えられるか

デフォルト速度のまましか使えないと、

映像のテンポに合わせられません。

  1. 位置を自由に変更できるか

人物や商品を避けられることが必要です。

  1. 16:9と9:16に対応できるか

現在は横型だけでなく、

縦型SNS動画への対応も重要です。

  1. 編集が重すぎないか

タイトル1つは動いても、

10個、20個と入れたときに重くなる場合があります。

実際の制作環境まで考えて選びます。

Fusionとプラグインはどちらを使うべきか?

ここは非常に重要です。

結論から言うと、

どちらかに統一する必要はありません。

使い分けます。

 

プラグインを使った方が良い場面

短納期。

大量の動画。

SNSシリーズ。

YouTube。

複数本の広告。

汎用的なタイトル。

ローワーサード。

などでは、

プラグインが向いています。

ある程度完成したモーションを、

短時間で適用できるからです。

 

Fusionで作った方が良い場面

ブランドムービー。

大型CM。

企業独自のタイトル。

商品ロゴと連動した演出。

特殊なトラッキング。

映像と完全に同期するモーション。

などでは、

Fusionで作り込む意味があります。

既存テンプレートでは表現できない、

その映像だけの動きを作れるからです。

 

一番効率が良いのは「プラグイン+Fusion」

実務では、

これが最も使いやすい方法です。

まずプラグインを入れる。

↓

80%程度まで完成。

↓

Fusionページを開く。

↓

必要な部分だけ調整。

という使い方です。

たとえば、

タイトルの入り方はテンプレート。

しかし、

最後だけロゴへ吸い込ませたい。

文字の一部だけマスクしたい。

背景の人物より後ろに文字を入れたい。

特定部分だけGlowを変更したい。

という場合です。

すべてゼロから作る必要はありません。

 

Fusionテンプレートを自作すると「自分専用プラグイン」になる

さらに効率を上げるなら、

自分がよく使うタイポグラフィを、

Fusion Templateとして保存します。

Blackmagic DesignのFusionマニュアルでは、Fusionで作成したコンポジションをTitles、Transitions、Effects、GeneratorsとしてEditページから利用できる仕組みが説明されています。Macroとして保存した構成をタイトルテンプレート化することもできます。

たとえば、

アーツテック用オープニング。

採用動画用タイトル。

人物名。

会社名。

大型数字。

章タイトル。

エンディングCTA。

などを、

あらかじめ作っておく。

すると次回以降は、

Effects Libraryからドラッグ。

↓

文章を変更。

↓

カラー変更。

だけで使用できます。

つまり、

自分のデザインルールそのものをプラグイン化する

ことができます。

 

実践6 人物紹介のローワーサード

インタビュー動画では、

氏名。

役職。

会社名。

を表示します。

ここでも、

派手なタイトルは必要ありません。

たとえば、

山田 太郎

営業部 部長

という情報なら、

名前を大きく。

肩書きを50〜60%程度のサイズ。

左端を合わせる。

文字は白。

企業カラーの細いラインを1本だけ入れる。

登場は、

左から10〜20px程度。

Opacity 0→100。

8〜12フレーム。

この程度で十分です。

ローワーサードでは、

デザインより情報の読みやすさ

を優先します。

 

実践7 映像の中に文字を固定する

より高度な表現として、

文字を映像空間へ配置する方法があります。

ビルの横に会社名。

機械の横にスペック。

商品横に価格。

人物の近くに肩書き。

道路の上にキャッチコピー。

などです。

通常のタイトルでは、

画面に文字が固定されます。

しかしトラッキングを使うと、

カメラが動いても、

文字がその場所に存在するように見せられます。

こうすると、

タイポグラフィが、

「画面の上の文字」

ではなく、

映像世界の中に存在するグラフィック

になります。

ただしトラッキング文字もやりすぎない

かっこいいからといって、

すべての文字をトラッキングすると、

情報が散らばります。

使うなら、

工場の設備名。

建物名。

商品スペック。

場所名。

など、

その場所に関連した情報

がおすすめです。

文字がそこに存在する意味があるからです。

 

3Dタイポグラフィは慎重に使う

Fusionでは2Dだけでなく、

3Dテキストも扱えます。

公式にもText 3Dで押し出しやベベルなどを調整し、素材や反射などを加えられることが案内されています。

3D文字は非常に強力ですが、

使い方によっては、

一昔前の映像のように見えることもあります。

巨大な立体文字。

強い金属反射。

激しい回転。

を使用するより、

わずかな奥行き。

少しだけパース。

ゆっくりしたカメラ移動。

程度の方が、

現代的な映像には合わせやすい場合があります。

 

音まで含めてタイポグラフィを完成させる

タイポグラフィは、

画面だけ見て完成ではありません。

音が重要です。

たとえば、

大きな文字が出る。

↓

低いImpact。

小さな文字が高速で出る。

↓

Click。

高速移動。

↓

Whoosh。

デジタル文字。

↓

Glitch SE。

というように、

動きと音を合わせます。

すると、

文字の動きに質量を感じるようになります。

 

音を付けすぎない

ここでも、

引き算が重要です。

すべての文字に、

Whoosh。

Impact。

Click。

を付けると、

非常にうるさくなります。

重要なタイトル。

場面転換。

数字。

キャッチコピー。

だけに使う。

その他は無音。

この差があることで、

重要なモーションがより強く見えます。

 

失敗例1 エフェクトを入れすぎる

グリッチ。

Glow。

モーションブラー。

RGB Split。

3D。

Shake。

全部かっこいいエフェクトです。

しかし、

すべて入れれば、

もっとかっこよくなるわけではありません。

むしろ、

何を見せたいのか分からなくなります。

タイポグラフィで重要なのは、

1カットにつき1つの主役

と考えることです。

文字を見せたいなら、

背景は少し抑える。

映像を見せたいなら、

文字は静かにする。

両方を最大にしないことです。

 

失敗例2 毎回違うタイトルを使う

プラグインパックには、

数十種類のタイトルが入っていることがあります。

すると、

せっかくなので全部使いたくなります。

最初はスライド。

次はグリッチ。

次は3D。

次は手書き。

次はネオン。

となると、

一本の映像ではなく、

タイトルテンプレートのデモ映像

のようになってしまいます。

1本の企業動画なら、

基本的な動きは、

2〜3パターン程度に絞った方が統一感を作れます。

 

失敗例3 動きが大きすぎる

タイトルが、

画面の左端から右端まで移動する。

360度回転する。

500%から100%まで縮小する。

こうした大きな動きは、

目立ちます。

しかし、

目立つことと、

高品質であることは違います。

企業VPでは、

わずか20pxの移動。

わずかなScale。

Opacity。

だけでも十分です。

小さな動きの方が、

上品に見えることがあります。

 

失敗例4 フォントとモーションの性格が合っていない

高級感のある細い明朝体。

そこへ、

激しいバウンド。

高速回転。

グリッチ。

を入れる。

すると、

フォントが持っている印象と、

モーションが衝突します。

逆に、

非常に太いBoldフォントなら、

強いImpactや短いScaleアニメーションが合う場合があります。

文字のデザインと動きの性格を合わせること

が重要です。

 

失敗例5 文字が映像の重要部分を隠している

タイポグラフィだけを見ると美しい。

しかし、

実際の映像では、

人物の顔。

商品。

手元。

建物。

を隠している。

これは非常によくあります。

必ず、

タイトル単体ではなく、

背景映像込みで判断します。

文字の位置は、

デザインだけで決めるのではなく、

視聴者に何を見てほしいか

から決めます。

 

失敗例6 日本語を英語と同じデザインで扱う

英語のタイトルテンプレートを購入して、

日本語を入れると、

「何か違う」

と感じることがあります。

理由は、

文字幅や文章構造が違うからです。

英語なら、

MAKE
THE
FUTURE

と3行に分けて成立します。

しかし、

日本語を機械的に、

未来を
つく
る

と分けても、

自然ではありません。

日本語は、

意味の区切り。

助詞。

文字の視認性。

を考えて改めてレイアウトする必要があります。

英語テンプレートに日本語を流し込むのではなく、日本語用に再デザインする

ことが必要です。

 

ハイクオリティにする最後の工程は「引き算」

ある程度完成したら、

一度エフェクトを減らしてみます。

Glowを切る。

Shakeを切る。

3Dを外す。

SEを1つ外す。

アクセントカラーを減らす。

それでも成立するなら、

ない方が良い可能性があります。

タイポグラフィは、

足し算で作り、

引き算で完成させる

くらいの感覚がちょうど良いでしょう。

実制作で使えるタイポグラフィ制作フロー

最後に、

実際の制作現場で使いやすい流れを整理します。

STEP1 映像を編集する

まずカット編集をある程度完成させます。

タイトルから作り始めません。

STEP2 重要な言葉を決める

何をタイポグラフィとして強調するのか決めます。

すべての文章を動かしません。

STEP3 静止デザインを作る

フォント。

サイズ。

ウェイト。

色。

位置。

余白。

を決めます。

ここで一度完成させます。

STEP4 映像との関係を見る

人物や商品を隠していないか。

背景とのコントラストは十分か。

構図と文字が合っているか。

を確認します。

STEP5 モーションの方向を決める

速い。

遅い。

滑らか。

硬い。

デジタル。

シネマチック。

など、

映像に合った性格を決めます。

STEP6 プラグインを選ぶ

ここで初めて、

タイトルテンプレートやプラグインを選びます。

STEP7 テンプレートをカスタマイズする

フォント。

カラー。

位置。

速度。

移動量。

を映像に合わせます。

STEP8 必要ならFusionで調整する

Mask。

Transform。

Blur。

Glow。

Tracking。

などを追加します。

STEP9 SEを付ける

重要なモーションだけに音を入れます。

STEP10 全体を再生する

単体で見るのではなく、

前後のカットを含めて確認します。

STEP11 不要な演出を削除する

最後に、

動き。

色。

SE。

エフェクト。

を減らします。

ここまで行うことで、

「プラグインを使った映像」から、

映像全体として完成されたタイポグラフィ

になります。

 

自分専用のタイポグラフィライブラリを作る

毎回違うデザインを作る必要はありません。

むしろ、

よく使うものをストックした方が、

映像制作は安定します。

たとえば、

01 オープニングタイトル

02 人物名

03 会社名

04 章タイトル

05 大型数字

06 強調コピー

07 縦型SNSタイトル

08 エンディング

のように、

自分用のライブラリを作ります。

それぞれ、

通常版。

高速版。

シネマチック版。

程度だけ作っておけば、

多くの案件に対応できます。

 

タイポグラフィルールが企業のブランドになる

企業動画では、

毎回違うタイトルを作る必要はありません。

同じフォント。

同じ色。

同じ文字サイズ比。

同じアニメーション。

同じローワーサード。

を継続して使うことで、

映像にブランド性が生まれます。

たとえば、

YouTube。

採用動画。

企業VP。

SNS広告。

展示会映像。

それぞれ別の動画であっても、

タイトルを見れば、

「この会社の動画だ」

と感じられる。

これが理想です。

タイポグラフィは、

単なる編集技術ではありません。

映像によるブランディングの一部

です。

 

プラグインの本当の価値は「速さ」だけではない

プラグインというと、

時短ツールとして考えられがちです。

もちろん、

制作時間を短縮できることは大きなメリットです。

しかし、

もうひとつ重要な価値があります。

それは、

優れたモーションデザインを分析できること

です。

この文字は、

何フレームで入っているのか。

どの位置から動いているのか。

どう減速しているのか。

何フレームずれているのか。

どのくらいブラーが入っているのか。

なぜこの動きが気持ち良く見えるのか。

良質なテンプレートを使いながら、

こうした部分を観察すると、

自分でFusionを作るときにも応用できるようになります。

 

Fusionを理解するとプラグインをもっと使いこなせる

外部テンプレートだけを使っていると、

「ここだけ変えたい」

というときに困ります。

Fusionの基本構造を理解していれば、

Text+。

Transform。

Merge。

Mask。

Blur。

Tracker。

Keyframe。

Spline。

などを使って、

テンプレートをさらに自分仕様に変更できます。

つまり、

プラグインを卒業する必要はありません。

むしろ、

Fusionを理解するほど、プラグインをより自由に使えるようになります。

 

AI時代だからこそ「デザインを見る力」が重要になる

今後は、

AIによるタイトル生成。

自動モーションデザイン。

自動レイアウト。

なども増えていくでしょう。

「テクノロジー企業向けのかっこいいタイトル」

と入力すれば、

複数の案が自動生成される時代になる可能性があります。

しかし、

その中から、

どれを選ぶのか。

この映像に合っているか。

動きは速すぎないか。

企業イメージと合っているか。

文字は読みやすいか。

情報の優先順位は正しいか。

という判断は必要です。

ツールが進化するほど、

何が良いデザインなのかを判断できる力

が重要になります。

 

まとめ プラグインは「かっこよくするボタン」ではない

DaVinci Resolveでは、

Text+。

Fusion。

標準Fusionタイトル。

サードパーティ製タイトルテンプレート。

OpenFXプラグイン。

などを組み合わせることで、

非常に幅広いタイポグラフィを作ることができます。

しかし、

ハイクオリティなタイポグラフィを作るために、

最も重要なのは、

プラグインをたくさん持っていることではありません。

フォントを選ぶ。

情報に強弱を付ける。

余白を作る。

映像の構図を読む。

意味に合った動きを選ぶ。

速度を調整する。

音と合わせる。

不要な演出を削る。

こうした、

デザインの判断

が最も重要です。

プラグインは、

その判断を形にするための道具です。

「このタイトルがかっこいいから使う」

のではなく、

「この映像には、この動きが必要だから使う」

という順番に変える。

それだけでも、

プラグインの使い方は大きく変わります。

DaVinci Resolveの強みは、

Editページだけで完結する簡単なタイトル制作から、

Fusionを使った高度なモーショングラフィックスまで、

ひとつのソフトの中で段階的に作り込めることです。

最初は、

既存のタイトルテンプレートを使う。

次に、

フォントやカラー、速度を変更する。

さらに、

Fusionで中身を調整する。

そして、

よく使う表現は自分のテンプレートとして保存する。

こうしていけば、

外部プラグインをただ使うだけではなく、

自分自身のタイポグラフィ表現を作っていくことができます。

目指すべきなのは、

「すごいエフェクトを使った映像」

ではありません。

文字が、

映像。

音。

人物。

商品。

光。

構図。

と自然に一体化している映像です。

視聴者が、

「この文字のアニメーションがすごい」

と感じるのではなく、

「この映像、なんかかっこいい」

と感じる。

そのくらい自然にタイポグラフィが映像へ溶け込んだ状態が、

ハイクオリティなモーショングラフィックスのひとつの完成形です。

DaVinci ResolveのFusionとプラグインをうまく組み合わせれば、

企業VP。

採用動画。

CM。

SNS広告。

YouTube。

ブランドムービー。

など、

さまざまな映像でこの考え方を応用できます。

プラグインを使って、

作業を簡単にする。

その一歩先へ進み、

プラグインを利用して、自分が思い描いたデザインを短時間で実現する。

そこまで使いこなせるようになると、

DaVinci Resolveで作るタイポグラフィのクオリティは、

もう一段階上がっていくはずです。

 

(筆者:アーツテックスタッフ伊藤)

 

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