イメージ動画とは? ~効果的な作り方、事例をご紹介~
2021.04.06 (Tue)
2021.04.06 (Tue)
イメージ動画とは? ~効果的な作り方、事例をご紹介~
イメージ動画と聞いて一般的に想像されるのは、商品の機能訴求するような動画ではないでしょうか。
このコラムでは、本来のイメージ動画というものはどういうもので、どんな効果をもたらすのか、イメージ動画を導入することで得られるメリットや、活用事例をを詳しくご紹介いたします。
最近、「イメージ動画」という検索キーワードが非常に増えているというふうに聞いています。
イメージと言っても、その映像や動画自体がイメージなのであって、何をもって「イメージ動画」と定義するのかは非常に難しいことです。
最近、このイメージ動画というものが曖昧な意味合いの雰囲気になっているということは事実だと思います。
弊社、アーツテックの中ではどのような種類のものが「イメージ動画」であり、イメージ動画の内容にしなければいけないのか。
これをこのコラムでは事例を交えながらご説明していきます。
イメージ動画の王道といえば、よく皆様が目にされることも多い海外のハイブランドだと思います。
エルメスやディオール、シャネルなど。
このようなハイブランドは、春夏の新作コスメ、アパレルなど季節ごとにプロモーションが行われ、ローンチする際には必ずその “キーテーマ” をコンセプトにしたイメージ動画をリリースしています。
たとえば、その季節の桜であったり、深い静けさの森だったり、その商品の“キーテーマ”をビジュアル化しているものをご覧になったことはありませんか。
その商品そのものを説明するのではなく、商品のコンセプトやテーマをビジュアル化するというのがイメージ動画です。
しかし、私たちはコスメ、ファッションなどのキレイなものだけがイメージ動画であるとは考えていません。
世の中の商品や製品には、そのものを見ただけでは社会の何に役に立っているのか分からないものも沢山あります。
例えば電子部品。
電子部品を物撮りをしても説明してもイメージが湧くでしょうか。
例えば5Gであったり、今まではできなかったVR (仮想現実)ができるようになったりしている裏側にはたくさんの電子部品の活躍があります。
こうしたイメージを作り上げ、電子部品が叶える未来を映像にすることで、視聴者に伝わるように説明する時もイメージ動画は有効になります。
イメージ動画は前述したように、その商品のもつコンセプトやテーマ、特性などをイメージによって伝えることが可能になります。
イメージ動画で着目してるのは、例えば海外のハイブランドの香水などのイメージ動画です。
◆Jo Malone London
香水はトップノート、ミドルノート、ラストノートという3段階の香りの変化で構成されています。
トップノートがレモン、ミドルノートがグリーンフローラル、ラストはムスクと書いただけで香りのイメージがつきますでしょうか。
香水というのはその作品に、ある種のストーリーを創っていることがほとんどなのです。
たとえば、ある香水の世界観は、「しんと静まった、森の中に一輪咲くスミレ」という風なイメージを作っていきます。。
この香水の本質をイメージしてビジュアル化したものも、このイメージ動画では非常に有効なのです。
つまりは香りの成分だけでは分からない、「静けさの森に咲く一輪のスミレ」を映し出すことによって、遠くにあるスミレが森の奥の方から香ってくる。
そのようなイメージを作ることができるわけです。
つまり、そのモノだけでは分からないものや、その店にまで行って手に取らなければ分からないものをビジュアルによって伝えることができる。
これが最大の効果であり、メリットなのです。
商品や製品、サービス、企業などは必ずそれ自体にテーマやコンセプトというものがあります。
そのテーマやコンセプトを視聴者にイメージできるように作ればいいわけです。
たとえば野菜ジュースだとしたら、商品単体を映しても、「この味がどういう味なのか?」
「どのような成分が入っているのか?」「飲んだ後の気分はどうなのか?」
は分かりません。
野菜ジュースをイメージする、赤色のビジュアルを集めて、花や植物、赤い真っ赤なトマトそのものを映像に散りばめ、飲んだ後の雰囲気はモデルの表情や仕草で、そのコンセプトや味、清涼感などをイメージしやすいように作り込んでいくわけです。
とはいえ、原材料のセロリやブロッコリートマトを並べて、そこにジュース置いておけばそれでイメージが伝わるかと言ったらそれは違います。
なぜなら野菜ジュースというものはみんな同じような原材料のため、安易な映像ではこの商品の野菜ジュースは何が他のとは違うのかという他社との差別化を、イメージ付けすることが出来ないのです。
ノーブランドの安いマヨネーズとキューピーのマヨネーズは何が違うのか。
あのキューピーマヨネーズの CM をご覧になった方も多くいらっしゃると思います。
あの圧倒的なシズル感とビックリするような仕掛けのビジュアル、印象的な音楽でパッとイメージできる方が多いと思います。
キューピーマヨネーズのCMは、上質なシズル感に溢れているイメージを完全に定着させることに成功しています。
これでは他社のマヨネーズがキューピーに勝つということは難しいと思います。
この他社との差別化をイメージ動画によって確立するということが、企業ブランディングにつながるのです。
ビューティー系でいえば美容クリームの CM なら、なめらかな美容クリームをモデルさんが指にとり顔に塗っているだけでは、どこの会社でも使えるビジュアルになってしまう。
ここがイメージ動画の陥りがちな罠であり危険なところです。
コンセプトやテーマを見出し、他社とは違う圧倒的なビジュアルで印象付けて、
「これは○○社の商品」ということが視聴者にしっかり伝わるということが、今のイメージ動画の正しい作り方なんだと思います。
【ナガセビューティケァ】
ナガセビューティケァ様の商品は健康食品サプリメントです。
健康食品やサプリメントが世の中にはどのくらいの数があるのか、私たちにはわかりませんが、ありとあらゆるサプリメントが巷に溢れています。
その中にはもちろん良い商品もあれば、そうではないも商品も多々あるでしょう。
ナガセビューティーケアは数十年の歴史をもつ、非常に真面目な会社であり、真剣にものづくりをやっている会社です。
当然その効果・効能は素晴らしいものだと思います。
実際、私もサンプルを試させていただき効果を実感いたしました。
しかし、広告の決まり、基準によってサプリメントや健康食品、化粧品などは、効果・効能をあからさまに表現してはいけないのです。
なぜならば、薬事法という厳しい決まりがあるからです。
そこで私たちは、商品を出して説明するのではなく、ナガセビューティーケアの健康食品・サプリメントを飲んでいる人たちはどのような人生、そして素敵な毎日をおくれているのかということをイメージ付けなければいけなかったわけです。
そこで撮ったのが私達のこの動画です。
ナガセビューティケァ
「あなたらしさを、健康で支える。ナガセビューティケア」
「自分らしく輝いて生きる」その源になる”心と体の健康”を、圧倒的な映像美で表現したブランディングムービー。
このイメージをつけることで、「ナガセビューティケァ」の商品が消費者に対してどのような約束ができるのか。
これを毎日飲むことで、どんな素敵な毎日が送れるのか。
決して効果・効能をうたわずに、それをイメージ付けたのがこの事例です。
【太陽誘電】
太陽誘電の電子部品が叶える未来
先述した通り、決してビューティー系とかファッション系だけがイメージ動画ではありません。
例えばこの太陽誘電という、電子部品で日本で1位2位を争う電子部品のメーカー様です。
しかしながら、この電子部品というのは携帯電話にもパソコンや車、今の時代の電子機器のほとんどはこの電子部品によって動いています。
自動車で言えば、EcoカーであればEcoを実現しているのはハードではなくて電子部品なのです。
現代では電子部品が全てを支えています。 VRや AR も、世の中の圧倒的で先進的な技術のすべてが、電子部品と言っても過言ではありません。
しかし、この電子部品は電子機器の中に隠れているものであり、またその機器を開けて電子部品一個取り出しても、「これが何をしているのか」「SPEC をあの説明」してわかるという人は相当マニアックな方ではないでしょうか。
ですから、この電子部品を説明する場合もしくは電子部品メーカーを紹介する時には全てイメージ動画でなければ表現が難しいのです。
イメージしにくい、よくわからない難しい映像では、一般の皆さんが見て理解できる動画にはなり得えません。
だからこそ今回、私どもはこの電子部品が叶える現実や未来、社会の課題でもある持続可能な社会、サステナブルな社会にしていくのも、この電子部品の真価が問われています。
そして、それをこの太陽誘電という会社が「考えている未来なんだ」というそういうイメージを定義つけた動画にしました。
【TSUKUMO】 「高性能ゲーミングPC 『G-GEAR』
無重力空間に浮遊しているかのような撮影手法で、G-GEARの新しい世界観を作り出した。
TSUKUMOの『G-GEAR』という製品も太陽誘電と似たカテゴリーになるかもしれませんが、この PC というのもイメージ動画で描くことが最も適したその製品だと思います。
PC というものは実際に使ってみて、体感しなければ動作処理が早いのか、遅いのかそれすらも分からないものの代表的な製品だと思います。
決して安い PC ではない製品のため、そのハイスペックな「G-GEAR」というものをどういうイメージで描くことが正解なのか私たちは考えました。
この 「G-GEAR」というものはクリエイターやゲーマーなど、ある種の情報処理の重い作業をする方々が一番の対象だと思います。
だからこそ、この作品の全体にゲーマーやクリエイターそのものを登場させるというよりは、そのような人たちが「使うべきもの」ということを全体的なイメージにしました。
先進的なPC ですので、ライティングなどの演出には 最大限こだわりました。
本物のゲームを出現させるという予算はなかったため、「e-Sports」 を感じさせるような光源や照明効果にもこだわりました。
弊社としては一貫してイメージ動画というのはこのような効果をもたらすものとして、長年にわたり作り続けてきました。
これは私たちにとっては決して特別なものではないと思ってます。
なぜならアーツテックはその効果にこだわる動画の作り方を常に追求してきた会社なのです。
その商品や会社のコンセプトや理念、その想いをビジュアル化することはどんな仕事でもやっていることでした。
むしろあの通常に当たり前にやってることなので、イメージ動画で差別化し、ブランディングを可能にするということは、弊社にとっては非常に得意な分野なのかもしれません。
他社と差別化できるイメージをはっきりと打ち出すことで、視聴者に訴えることができれば、そのサービスや製品の売上に必ず結びついていくものだと考えています。
他社とは違う抜きんでたイメージ動画の制作をお考えの方はぜひ弊社にご相談、お問合せお待ちしております。
日本屈指のクリエイター、酒井靖之監督が
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