動画制作のヒアリングシートの基本!必要項目やポイントまで解説
2022.08.29 (Mon)
2022.08.29 (Mon)
動画制作のヒアリングシートの基本!
必要項目やポイントまで解説
映像・動画制作において大切なことはクライアントの要望をしっかりと聞き出すことです。
たとえば、営業や制作の人間が1人でお客様の要望を聞き出す場合、しっかりとしたヒアリングシートが必要になります。
自社に戻って監督やクリエイティブの中心者になる人に伝えるために、要望の相違が生まれないようしっかりとしたヒアリングをすることがポイントです。
どのようなヒアリングシートを用意すれば良いのか、今回のコラムはそこについて書きたいと思います。
映像・動画制作はまずお客様にヒアリングすることからはじまります。
そこから企画をまとめプレゼンテーションという段階に進んでいきますが、あくまでも大切なのはお客様の要望をしっかりと聞き出してまとめること。
「しまった!あそこを聞き忘れた!」とならないようにするために、このヒアリングシートが大切になります。
ヒアリングシートは自分が見るものではなく、他人に見てもらうためのものなので、要点をまとめて1ページにまとめることが大切です。
映像・動画制作において最も重要なヒアリングシートを項目ごとに説明していきます。
企業情報、どこの会社なのか、住所、社員数、資本金、設立、売り上げ、決算月等の基本的な情報を聞くなり自分で調べてシートにまとめることが重要です。
メーカーならどのような製品を作っているのか、サービス会社ならどのようなサービスを行っているのか、
ここが企画をする上の肝になります。
ただ単に〇〇を作っている、といった情報だけではなく、自社にしかない強みはどこにあるのか。
ある程度の情報はHPに載っていますが、もう少し踏み込んでヒアリングすることが重要です。
HPに載っているような「私たちはお客様に信頼される製品を作っています」というのだけでは何を企画したらいいのか分かりません。
信頼されるためにどのような努力をしているのか、具体的にどういった努力なりノウハウで信頼を勝ち取ってきたのか、しっかりと深くヒアリングすることが重要です。
競合の会社はどこなのか。
競合との差別化を図る上で、必要な情報です。
今回なぜ動画制作の相談を弊社にするに至ったかを聞くこと。
例えばある会社様では、展示会で流す際に、絵や文字では自社の製品が伝わりにくいと考えている為、映像・動画制作を依頼したいと考えている等、なぜ相談したいのかの背景が必ずあるはずです。
この背景の部分もしっかりとお客様からヒアリングしましょう。
ブランディングに関わるものなのか、商品のプロモーション動画なのか、採用目的なのか、どのような映像・動画制作を依頼したいのかを聞いてください。
達成すべきゴール・目標はどこにあるのか。
実際に制作するとなったら、制作する側も共通のゴール、目標をもたなければいけません。
製品であれば認知度向上、採用であればミスマッチのない人財の獲得、というように共通のゴールを決めることが重要です。
映像・動画制作においてのターゲットを明確にします。
「ペルソナ」とは、動画を見て欲しい相手に関しての年齢や性別、趣味や嗜好など、実在している人物のように具体的な情報を設定することです。
具体的であればあるほど、そのターゲット層に響く動画を制作できます。
しかしターゲット層を絞りすぎて当てはまるユーザーが少なくなりすぎてしまうことは逆効果です。
イメージに近い参考動画がある場合は事前に共有していただき確認することが大切です。
また、予算に見合った参考動画をこちらから用意しておくことも重要です。
参考動画があれば動画の方向性も決まりやすく、ヒアリングもスムーズに進みます。
映像をはじめて作るお客様であれば、例えば、全て紙ベースで営業マンが説明しに行き、説明がまどろっこしいと言われているなど、様々な課題を抱えているかと思います。
映像は短い時間でイメージをつけさせることができる強力な手段です。
ビジネス上でどのような課題を抱えていいるのか、そこをしっかりと把握することが、良い企画を立て良い動画を制作できるかの重要なポイントになってきます。
お客様の課題を知らずしてお客様の求める動画は完成できません。
「誰に何をしてほしいのか」「誰に伝えるのか」を明確にしておくことで、我々制作会社からも適切な動画企画を提案することができるのです。
既存取引先の有無を聞いてください。
既にお付き合いのある会社がある場合、なぜ他の会社に依頼をしようとしているのか。そこには何らか、その会社への不満があるのだと思います。
「動画制作会社にアニメーションを頼んだことはあるが、クオリティが低いため違う会社に依頼したい」
こうした背景を聞くことも大切です。
既にある作品をリメイク編集だけしてほしいのか、企画や脚本はある程度こちらで書くので撮影と編集をお願いしたい、撮影だけ、編集だけお願いしたい等いろいろなパターンがあるので、どこの範囲まで受けるのかをしっかりと把握しておくことが大切です。
売り出したい商品、もしくは売り出していきたいサービスについて知る事は大前提となります。
製品特長や、価格、ターゲット年齢、など、あらゆる角度からヒアリングをしてください。
例えば商品プロモーションでは、商品の機能性を見せるのか、価格の安さを押し出したいのか、商品の何を伝えたいかによって映像・動画制作の手法も異なります。
そのため、その商品のどこの魅力を伝えたいか、までを考えたうえで映像・動画制作を行う必要があります。
キャスティングの有無を確認します。
企画や見積もりに大きくかかわってくるのでしっかりとヒアリングします。
CGやアニメーションの有無を確認します。
こちらも企画や見積もりに大きく関わってくるので、しっかりとヒアリングしてください。
ナレーションの有無を確認します。
例えば、展示会で流すための動画であればナレーション付きのものが良い場合もありますが、
こちらも見積もりの価格を左右します。
ナレーションが無くてもテロップで十分印象付けられる場合もありますので、なぜナレーションを入れたいのか、しっかりとヒアリングします。
テキスト・テロップの有無を確認します。
撮影場所の有無を確認します。
スタジオを借りて撮影するのか、しないのか、こちらも企画内容や予算に大きく関わります。
制作本数は何本なのか確認します。
映像・動画の長さを確認します。
予算感を大体でも把握しておくことが重要です。
コンペではあえて値段を言わないお客様もいらっしゃいますが、弊社では大体の予算感を先にお伺いするようにしています。
50万で考えているものを500万で提出した場合、双方ともに非常に無駄な時間がかかってしまいます。
「あまり経験がないのでみんなから出してもらって…」というお客様もいらっしゃいますが、大体の腹積もりはあるはずなので、上手くそこを聞き出して予算感を聞くことも非常に重要になってきます。
制作が決まった場合、キックオフはいつからなのか
納期はいつまでなのか
実績なのか、費用なのか
いつまでに選定いただけるのか
どのような目的で、どのような動画を制作するかの情報を共有し、方向性を高めるためにヒアリングを行います。
ヒアリングシートを作成することには当然理由があります。
クライアントの情報を把握し理解するため、把握漏れをなくして正確な情報を持つため、動画制作における提案の質を保つためです。
ヒアリングシートを元に打合せが進んでいきますので、動画のイメージを具体的に記載することでトラブルの発生までも防ぎ、お客様の要望に合った動画を制作できます。
ヒアリング、打ち合わせで共有した情報を元に、制作会社が企画を考えます。
企画工程でおおむね動画の完成形が固まるため、時間をかけて入念に企画を練ります。
この段階で見積もりが提示されます。
企画書に基づいて動画の撮影を行います。
撮影に関わる関係者や機材の手配を行うなど、準備が大切になります。
撮影工程を進め、撮影が終わったら必要なシーンが全てそろっているかを確認してから編集作業にうつります。
編集では、雰囲気をイメージに近づけるためにCGや合成、色彩の調整なども行います。
完成した作品がイメージと違ったり、企画内容とずれていた場合には修正を加えます。
その後映像が完成したら、MA作業(音楽、効果音、ナレーション入れ)を経て、納品です。
納品物は様々な媒体が使用できるので、動画の公開方法やどのような形で公開するのかを合わせて聞いておくことが大切です。
このように、映像・動画制作においてヒアリングシートはお客様の要望をしっかりと聞き出すためだけではなく、作品そのもののクオリティにも関わってくる非常に重要なものです。
打ち合わせは動画制作を成功させるために、とても重要な工程なのです。
映像・動画制作を依頼された背景から深堀りしてヒアリングをし、お客様のゴールを明確に聞き出すことがポイントです。
映像・動画制作が完了した際に、「こんなはずじゃなかったのに…」とならないために、
アーツテックではお客様の要望をしっかりとヒアリングし、ヒアリングシートをスタッフが完成までしっかりと共有しています。