マーケティング・採用担当者さん必見! 商品を買ってもらえる動画作りとは? 〜アパレル・ビューティー動画の歴史から学ぶ〜
2023.04.04 (Tue)
2023.04.04 (Tue)
アパレル業界やビューティ業界でも活用されている動画マーケティング。歴史を振り返ると、その戦略は時代とともに、見せ方やマーケティングの方法が変わってきました。
アパレル・ビューティ業界の動画づくりで第一線を担ってきた弊社代表の酒井監督から“商品を買ってもらえる動画戦略”について取材しました。
Contents
2000年代初頭のアパレル・ビューティ系の動画は、ナレーションを一切入れずスタイリッシュな映像が主流でした。
アパレルでは美しいモデルがポーズを作り、ビューティでは肌を綺麗にみせるといった単調な動画が当たり前だったのです。
綺麗で洗練された映像を流し、商品のイメージをPRする。
しかし、ともすればその内容は構成やロゴを変えてしまえば、商品やメーカーの違いが全く分からなかったのです。
そのため、大きな差別化といえるものは“女優”でした。
旬の女優を使ってPRすることが、テレビCMの戦略としての“当たり前”だったのです。
先ほど話したように、当時は単調な動画広告が主流でした。しかし、全く違う手法で、酒井監督は先陣を切ってPRを行ったのです。
大手美容家電メーカー様を例に挙げてみます。
先方からは
「店頭CMとして流すので、この動画を通して実際に売り場からレジまで商品を運び買っていただきたい」
というオーダーを受けました。
クライアントは、綺麗で美しい音楽や映像、当時の主流の見せ方を考えていました。
しかし、ここで酒井監督は疑問に思います。
「これでは誰も、この商品の特徴がよくわからない。どこのメーカーかもわからない。一番まずいのは、売り場で目立たないこと。これでは、バックグランドミュージック(BGM)ならぬ、バックグランドビデオになってレジまで運ばせることはできない。」
そして挑戦したのが「絶叫ナレーション」という斬新な手法でした。
この店頭CMを流したのは2011年のこと。
東日本大震災が発災したこの年、日本全国が元気と活気を失ってる中で売り場では絶叫ナレーションが鳴り響き、多くの人の目を引きつけました。
その結果、累計販売台数400万台を突破するまでのヒット商品になったのです。
これまで当たり前とされてきた広告手法を画期的なアイデアとクリエイティブでくつがえしたのです。
しかし、なぜここまで売れたのか。
インパクトがあるものであったことも挙げられますが、そこには「共感性」という大切なキーワードがあります。
当時こうした動画は、圧倒的な美を誇る外国人モデルが多用されていました。
顔のつくりも何もかもが違うため、自分ごととしてその動画を見ることはできないと酒井監督はいっています。
やがて時代は変化し、共感性を取るものにシフトしていきました。
この例のように、圧倒的な美しさから「共感」へのシフトチェンジに一番最初に目をつけたのが弊社であり、これが売れる動画戦略の答えでもあるのです。
大事なことは
「この服を着たら、自分がどういうふうになれるのか。この化粧品を使ったら、自分がどうなれるのか。
必ず私自身を投影した作品にする」ということがいつも考える大事なポイントだと酒井監督は常々語っています。
近年、アパレル業界全体が低迷してきているため、動画に予算が回らないというお声をよく聞きます。
ファストファッションが主流となった今“ものすごく服が売れてる”という話をあまり聞くことがなくなってきました。
そのため、ほとんどのメーカーが動画に回せる予算がないのが現状なのです。
大手海外メゾンであれば服が売れなかったとしても化粧品や香水などで売り上げを成り立たせています。
これは非常にブランディングがうまくいっているからです。
日本のアパレルメーカーでここまでブランディングを成り立たせ行列を作るようなブランドは現在、ほとんど無いといっても過言ではありません。
ただ、そうした現状だからといって、方法論がないわけではありません。
弊社で提案しているのは「カタログ同時撮影」です。
アパレルメーカーはSS(SpringSummer)AW(AutomeWinter)といった季節で必ずと言っていいほどカタログを撮ります。
それと同時に動画を撮ることができるのです。
少しマニアックな話になるのですが、写真の照明と動画の照明では、当て方が全く違います。
動画の照明で写真は撮れるのですが、写真の照明ではいわゆるフラッシュ光であるため動画は撮れないのです。
つまり、動画の撮影をメインにして一緒にカタログの写真も撮ってしまおう!
という方法です。
この場合であれば、予算もスチールに+α程度の予算で作成できるのです。
最近では人気Youtuberを起用した大手ブランド会社が炎上しました。
時代に乗ろうと炎上してしまう、ただ共感性も必要。
媒体も多様化しているなかで、インスタグラムやtiktokなどが流行ではありますが、今の若者が、あと5年10年tiktokを見続けているかといったら、それはありえない、と酒井監督はいっています。
昔は10年が流行の周期であるといわれていましたが、その期間は年々短くなり最近では3年、5年と言われています。
だからこそ、今の流行りだけに頼るのではなく日々アンテナをきちんと立て、次に来る流行を必ず考えないといけないと思います。
弊社アーツテックでは、いつの時代にも通用する“普遍的”な作品をづくりを心掛けてきました。
アパレルであれば、男性も女性もその時だけ流行った服を取り入れるのではなく普遍的な感動や、普遍的な綺麗さが大切であると考えています。
アパレル・ビューティー系のマーケティングや販促の担当者にとって本当に大変な時代になっていると酒井監督は言います。
今までは、ある程度”マス”と言われる大きい媒体に出しておけば、それなりの売り上げが見込めたのが、今は自分たちで考えて、発信していかなければいけない。
広告代理店に全部を頼むと、とんでもない予算になってしまう。
自分たちで考え、自分たちで撮影し、毎日SNSなどで発信するという大変な時代になっています。
しかし、自分たちで考え抜くには限界がある。プロの意見も聞きたいが、大きい予算はかけらない。
アーツテックでは広告代理店を通さずに、ハイクオリティのものをできるだけ安い価格で提供しています。
制作だけではなく、お客様に寄り添う形で、マーケティングといったノウハウも含め、一緒に考え一緒に悩んで、共に成功を喜び合う。それがアーツテックのスタイルです。
動画マーケティングに興味のある方、今のやり方に疑問を持たれている方は、ぜひ、弊社に一度ご相談ください。
(筆:アーツテックスタッフ 岡田)