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動画・映像制作の現場における生成AIの現状

2025.03.06 (Thu)

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動画・映像制作における生成AIは、さまざまなプロセスを効率化し、クリエイティブな表現を支援するツールとして利用され始めています。

 

生成AIによるCMが話題となった企業もあります。

 

今回は、生成AIが動画・映像制作にどのように活用されているか、

いくつかの例で紹介します。

 

スクリプト作成

生成AIは、動画・映像のスクリプトやストーリーボードを自動生成するのに役立ちます。ユーザーがテーマやキーワードを入力することで、関連するアイデアやシナリオを提案してくれるからです。

 

生成AIにシナリオを書いてもらうためのステップは以下の通り。

 

◯プラットフォームの選定

まず、シナリオを書くために利用する生成AIのプラットフォームを選びます。

例えば、OpenAIのChatGPTや他のテキスト生成AIサービスが考えられます。

 

◯プロンプトの準備

シナリオのテーマやジャンル、登場人物、ストーリーの要素を含む具体的なプロンプトを考えます。

 

例えば「SFの短編シナリオを書いてください。未来の都市を舞台に、

ロボットと人間の友情についての物語」といった具合です。

 

 

◯生成リクエストの送信

 準備したプロンプトをAIに入力します。

具体的であるほど、AIはより適切なシナリオを生成しやすくなります。

 

◯生成されたシナリオの確認

 AIが生成したシナリオを読み、内容や構成が自分の意図に合っているか確認します。必要に応じて修正や追加を行います。

 

◯フィードバックと再生成

ここが、生成AIのいいところです。もし生成されたシナリオが期待に沿わない場合は、プロンプトを調整したり、追加の指示を与えて再度生成させることができます。一度作ってあきらめるのではなく、やり直せるのです。これは便利ですね。

 

◯最終調整

 AIが生成したシナリオを基に、自分自身で最終的な調整を行い、物語の流れやキャラクターの設定を洗練させます。自分で味付けをするところがポイントです。

ここで、人間味を加えることが重要かもしれません。

 

 

生成AIを利用する利点は、アイデアを迅速に出せることです。

今までのように、悩み苦しみながらやっと思いつくプロセスがなくなってしまうのです。クリエイターにとって必ずしもいいこととは言えなそうです。

 

悩み苦しむ中で、アイディアを出す力が成長していくものでしょうから。

 

ただ、急いでいる案件などには効果的であることは間違い無いでしょう、

 

 

 

音声合成

 

続いては、音声の生成です。

AI音声合成技術を利用して、ナレーションやキャラクターのセリフを生成することができます。

 

生成AIを使用して動画にナレーションを入れるには、以下の手順になります。

 

◯音声合成ツールの選定

   – 音声合成ソフトウェア:ナレーションのテキストを音声に変換するための音声合成ツールを選びます。例えば、以下のようなツールがあります。

     – Google Text-to-Speech

     – Amazon Polly

     – Microsoft Azure Speech Service

     – 特定のAI音声合成サービス(例えば、DescriptやMurfなど)

 

◯ナレーションの生成

   作成したスクリプトを音声合成ツールに入力し、ナレーションを生成します。

   いいところは、声のトーン、速度、アクセントなどの設定を調整できるところです。ディレクターのイメージするトーンに近づけていけます。

 

◯動画編集ソフトでの統合

   生成したナレーション音声を動画編集ソフト(Adobe Premiere Pro、Final Cut Pro、DaVinci Resolveなど)に取り込みます。

   動画のタイミングに合わせてナレーションを配置し、他の音声や効果音と調和させます。

 

◯確認と調整

  完成した動画を視聴し、ナレーションが適切にフィットしているか確認します。必要に応じて音量やエフェクトを調整します。

 

◯エクスポート

  最終的に動画をエクスポートし、目的のプラットフォーム(YouTube、SNSなど)にアップロードします。

 

以上のステップを踏むことで、生成AIを使って動画にナレーションを入れることができますが、

 

注意点としは、AI生成の音声はまだやっぱり自然さに欠けることがあります。アクセントやイントネーションが人間のようにいかないのです。この点は、まだまだ人間の出番がありますね。

 

ビジュアルコンテンツの生成

生成AIを使って、動画・映像やアニメーション、特殊効果を自動生成することが可能です。いわゆる生成Aiといえば、動画・映像がなじみがあるかもしれません。

 

例えば、特定のスタイルやテーマに沿ったビジュアルを作成するAIツールがあります。

今回は生成AIを活用して絵を描く手順をご紹介します。

◯AIイラスト生成サービスの選択:

まず、目的や使いやすさに応じて適切なサービスを選びます。

以下におすすめのサービスをいくつか紹介します。

  • Vivid AI: 最先端のAIイラスト作成ツールで、テキスト入力や写真の変換など多彩な機能を備えています。

 

  • MyEdit: 日本語対応の無料AI画像生成サイトで、初心者にも使いやすいインターフェースが特徴です。

 

  • Fotor: ブラウザベースで多様なスタイルのAI画像生成が可能で、スマートフォン向けアプリも提供しています。

 

  • Canva: テキストからイラストを自動生成できるデザインプラットフォームで、無料で利用できます。

 

  • ConoHa AI Canvas: Stable Diffusion XLを活用した高性能なAI画像生成サービスで、ブラウザ上で簡単に利用できます。

 

◯プロンプトの入力:

選んだサービス上で、生成したいイラストの特徴やスタイルをテキストで入力します。今回は、MyEdit:を使ってみます。

「桜の木の下で本を読む猫」のように具体的に記述すると、よりイメージに近いイラストが生成されます。

 

◯スタイルや設定の選択:

各サービスでは、アニメ風や水彩画風など、さまざまなスタイルを選択できます。好みのスタイルやカラーパレットを設定して、イラストの雰囲気を調整できます。

 

◯イラストの生成と編集:

プロンプトと設定を確認したら、イラストを生成します。生成されたイラストは、必要に応じてphotoshopなどの編集ツールで微調整します。いずれにしても、自分のイメージに完璧に合うことは難しいので、調整は必要そうです。

 

上記手順を踏むことで、AIを活用して手軽に高品質なイラストを作成できます。

各サービスには独自の特徴や機能があるため、いくつか試してみて、自分に合ったものを見つけると良いかもしれません。

 

 

編集作業の自動化

AIは、動画の編集プロセスも効率化してしまいます。

 

カット編集、シーンの自動選定な、トランジションの提案などをAIが行ってくれるのです。

 

今後、YouTuberさん救世主になるかもしれませんね。

 

また、AIのチカラで編集マンの働き方も変わってくるのではないかと考えます。

徹夜で頑張っていた編集作業がなくなり、編集指示一発出で、定時に帰れる日も近いかもしれません。

 

「お先に失礼します!」と。

 

音楽や効果音の生成

動画・映像に合った音楽や効果音を自動生成するAIも登場しています。

これにより、動画・映像制作の際に必要な音響部分を補完できます。

音楽効果屋さんの立場も危うくなってきました。

 

最近では、誰でも簡単にオリジナルの楽曲を制作できるツールが多数登場しています。以下に、おすすめのAI音楽生成サービスをいくつかご紹介します。

 

SOUNDRAW

ムード、ジャンル、長さを選ぶだけで、AIがあなたのために美しい曲を生成します。 

 

AIVA

作曲家のためのAIツールで、クラシック音楽やゲーム音楽など、多彩なジャンルの楽曲を生成できます。 

Amadeus Code

iOS向けのアプリで、過去のヒット曲を解析し、コード進行やメロディを瞬時に生成します。 

 

Boomy

曲調や音の密度感を選択し、直感的に音楽を生成できるAIツール。 

 

Humtap

生声でハミングするだけで、AIがさまざまな楽曲を作曲してくれるアプリ。 

 

これらのツールを活用することで、音楽制作の経験がない方でも手軽にオリジナル楽曲を作成できます。

「なんてこった」という時代ですね。

 

コンテンツの最適化

AIの凄さはこれだけではありません。

視聴者の反応を分析し、どのようなコンテンツが効果的かを学習できるそうです。

 

これにより、次回の動画制作においてより効果的な戦略を立てることができます。

 

近年、AI技術の進歩により、テキストや画像から高品質な動画を自動生成できるツールが多数登場しています。

以下に、おすすめのAI動画生成ツールをいくつかご紹介します。

 

Runway Gen-2

RunwayのGen-2は、テキストや画像から動画を生成できるAIツールです。

初心者から上級者まで幅広く利用されており、動画だけでなく画像や3Dテクスチャの生成も可能です。 

 

Pictory.AI

Pictory.AIは、スクリプトやWeb記事のURL、テキスト・メディアのアップロードにより動画を生成できるツールです。

自動翻訳やキャプション付与機能も備えており、多言語対応の動画作成が可能です。 

 

FlexClip

FlexClipは、テキストから簡単に動画を作成できるWebサービスです。

豊富なテンプレートやエフェクト、音楽が用意されており、プロフェッショナルな動画を手軽に作成できます。 

 

 

Adobe Generate Video

AdobeのGenerate Videoは、テキストや画像から動画を生成できるAIツールで、現在パブリックベータ版が公開されています。

ユーザーはテキストの説明や参照画像を入力することで、映像を作成できます。 

 

Runway Gen-2を使ってみました。

静止画から動画を作成した例です。

これらのツールをうまく活用すれば、専門的なスキルがなくても高品質な動画を作成できます。

 

翻訳・字幕生成

多言語に対応した字幕を自動生成したり、翻訳するAIツールも存在します。

これにより、全世界に向けたコンテンツを容易に提供できます。

 

以下に、おすすめのAI字幕生成ツールをいくつかご紹介します。

 

Notta

AIを搭載したNottaは、YouTubeやTikTok、ポッドキャストの音声を迅速かつ安全にテキスト化し、字幕を作成できます。 

 

Vrew

音声認識機能により、自動で字幕を生成し、テキストエディタのような感覚で簡単に編集できます。 

 

 

FlexClip

AIを活用した自動字幕ジェネレーターを備えており、迅速に動画に字幕を追加できます。 

 

Maestra

AI搭載の字幕ジェネレーターで、数分で正確な多言語字幕を作成できます。 

 

Auris AI

無料で自動字幕とトランスクリプトをオンラインで生成できるツールです。 

 

生成AIは、動画・映像制作の地味で大変な部分をカバーし、同時に費用を節約。

制作側にとって、これぞ待っていたといったツールと言うのは過言ではないと思います。

 

 

まとめ

生成AIは、動画・映像制作の多くの側面で革新をもたらしています。

 

クリエイターは、AIをツールとして活用することで、より効率的かつクリエイティブな制作プロセスを実現できると考えます。

 

ただし、なんでもそうですが行き過ぎは問題視されます。

 

著作権や倫理的な問題にも注意を十分に払うことが重要だと考えます。

 

生成AIに頼り過ぎず、また、支配されず、うまく活用する側でいることが、クリエイターが生き残る上でも大切なことではないかと思う次第です。

 

 

(筆者 アーツテック制作スタッフ 伊藤)

 

 

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