生成AIを使った絵コンテづくり
2025.04.01 (Tue)
2025.04.01 (Tue)
最近話題の生成AI。
生成AIを活用した動画・映像制作には、さまざまな利点があります。
コンテンツの自動生成、編集の効率化、アニメーション、特殊効果、多言語対応。
これらすべてが、コスト削減につながるというのも大きなメリットです。
以下に、そのメリットを簡単に説明していきます。
Contents
生成AIを使用することで、スクリプトやストーリーボード、さらには動画・映像そのものを自動的に生成することができます。
例えば、テキストから動画を生成するツールを利用すれば、文章を入力するだけで関連する動画・映像やアニメーションが作成されます。
AIは動画・映像の編集作業を効率化するためにも利用できます。例えば、AIは自動的に不要なシーンをカットしたり、音声を整理したりすることができます。また、色調整やエフェクトの適用もAIが行うことで、作業時間を大幅に短縮できます。
いわば、フリー(無料)の編集マンが、そばに付いているといった感じです。
生成AIは視聴者のデータを分析し、個々のユーザーに合わせたコンテンツを提供することが可能です。これにより、ターゲット、オーディエンスに響く動画を作成することができるということです。
AI技術を使用して、より高度なアニメーションや特殊効果を簡単に追加することができます。これにより、プロの仕上がりの動画・映像を短時間で制作できるようになります。
生成AIは、視聴者の反応をリアルタイムで分析し、それに基づいてコンテンツを調整することができます。
これにより、より効果的なマーケティングやコミュニケーションが可能になるということです。
AIは多言語に対応する能力があり、異なる言語や文化に合わせたコンテンツの翻訳やローカライズも容易になります。
生成AIの導入により、動画制作のプロセスは大幅に変革されつつあります。
従来の動画・映像制作プロセスに比べて、生成AIを活用することで人件費や制作コストを削減できます。
クリエイターはAIツールを駆使することで、より多くの時間を創造的な作業に費やし、本来の仕事に力を入れることができます。それにより効率的により高品質なコンテンツを制作することが可能です。
ここからは本題の、今回のテーマ「生成AIを使った絵コンテづくり」を
実際に生成AIを使いながら紹介していきたいと思います。
まず、ChatGPTに以下のプロンプトを送り、
絵コンテの内容をつくってもらいました。
「和傘をPRするCMを作りたいです。
その絵コンテを制作してください。
動画の長さは30秒。
たくさんの和傘がスクランブル交差点ですれ違うカットを入れてください。
カット数は最大10カット」
そして、得られた回答がこちら。
タイトル:「和傘、彩る瞬間」
カット1(0:00-0:03)
雨がしとしと降る街並み
カット2(0:03-0:06)
和傘をさして歩く女性
カット3(0:06-0:10)
スクランブル交差点のカット(ポイントシーン)
カット4(0:10-0:14)
和傘を閉じる男性
カット5(0:14-0:18)
和傘を開く瞬間(スーパースロー)
カット6(0:18-0:21)
寺社仏閣の風景と和傘
カット7(0:21-0:24)
カフェのテラスで和傘
カット8(0:24-0:27)
夕暮れの河川敷で和傘
カット9(0:27-0:29)
夜の灯りと和傘
カット10(0:29-0:30)
キャッチコピー
エンド
この絵コンテをもとに、動画・映像制作を進めていくと、伝統的かつ洗練された和傘の魅力を伝えるCMになりそうですね。
という内容でした。
これが、わずか2秒ほどで書かれていきました。
案を出すのに何日もかかっていた私にとっては驚愕でした。。。。
驚きはさておき、上記の内容を、生成AIツールCanvaを使って絵コンテに起こしていきます。
カット1(0:00-0:03)
雨がしとしと降る街並み
カット2(0:03-0:06)
和傘をさして歩く女性
カット3(0:06-0:10)
スクランブル交差点のカット(ポイントシーン)
カット4(0:10-0:14)
和傘を閉じる男性
カット5(0:14-0:18)
和傘を開く瞬間(スーパースロー)
カット6(0:18-0:21)
寺社仏閣の風景と和傘
カット7(0:21-0:24)
カフェのテラスで和傘
カット8(0:24-0:27)
夕暮れの河川敷で和傘
カット9(0:27-0:29)
夜の灯りと和傘
カット10(0:29-0:30)
キャッチコピー
エンド
いかがでしょうか。
非常にクオリティの高い絵が出力されてきました。
ただ、作りながら感じたことは、それぞれのカットは成立しているが、
前後のつながりがうまく表現できないことが難点かなという点でした。
カットごとにプロンプトを書いていくと、
出演者の顔が毎回変わってしまったり、背景が変わってしまったりしました。
また、上記のキャプション通りにプロンプトを打っても、
イメージするカットは出力されず、探りさぐり文章を変更しつつこのようなカタチへもっていきました。
実際に使ってみると、まだまだ難点が多いのが現実かもしれません。
ただ、使い方によって圧倒的に作業を効率化することができることは確信しました。
例えば私の場合、絵コンテを描くときに近い写真を探して、トレース(上からなぞる)することが多いですが、その写真を探す手間が格段に短縮されることは間違いないと思います。
以上「生成AIを使った絵コンテづくり」を紹介していきました。
生成AIは恐ろしいほどのスピードで進化しています。
これをうまく活用し、時代を捉えていくことは非常に重要だと考えます。
次回も、違った視点から動画・映像制作における生成AIを紹介していきたいと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
(筆者 アーツテック制作スタッフ 伊藤)