「単なるアニメーション動画って作る意味あるの?」 制作の現場から実例を交えて紹介
2020.12.29 (Tue)
2020.12.29 (Tue)
「単なるアニメーション動画って作る意味あるの?」
制作の現場から実例を交えて紹介
アニメーション動画の歴史は、映像・動画の歴史でもあります。
今回は、映像・動画の原点とも言えるアニメーション動画のメリット、種類、特徴を制作の現場からご紹介いたします。
また、アーツテックならではのアニメーション動画を、実例を交えてご紹介いたします。
Contents
アニメーション動画のはじまりは、今から100年ほど遡ります。
19世紀末、人間の目の残像効果を利用した、
「動く絵」がつくることが盛んでした。
いわゆるパラパラ漫画です。
その中でもっとも有名なのが、ジョン・エアトンが発明した鳥かごのアニメーション動画です。
丸い紙の表側に鳥の絵、裏側に鳥かごの絵を描き、その紙を高速で回転させることで、鳥が鳥かごに入っているような錯覚を起こします。
ソーマトロープ(Thaumatrope)と呼ばれる手法です。
https://www.youtube.com/watch?v=46Mlr4hvW-E
その後、映画発明の祖と言われているフランスのリュミエール兄弟が、シネマトグラフを発明してからアニメーションは大きな進化を遂げます。
動きのキーポイントとなる絵を描いてから、間の絵を描いていく手法が生まれます。いわゆる「アニメーション」と言われるジャンルの誕生です。
世界初のアニメーションは、1906年に作られたスチュアート・ブラックトンの「愉快な百面相」という作品です。
https://www.youtube.com/watch?v=8dRe85cNXwg
その後、アニメーションの技術は、映像技術の進化と共に、テレビアニメや、コンピューターグラフィックスへと発展していきます。
ビジネス用途として、アニメーション動画をとり入れることは少なくありません。
サービスの紹介や、コンセプトムービーをアニメーション動画で表現している企業は多くあります。
その理由は、複雑なサービスや、抽象的なコンセプトを、アニメーション化することで、わかりやすい動画に仕上げることができるからです。
実写とも組み合わせることで、内容の理解度をさらに深める効果などもあります。
また、アニメーション動画は「難しいことを分かりやすく伝える」という強みがあります。
では、具体的にどういったメリットがあるのかを、ご紹介します。
実写動画では表現できる範囲に限界があります。
しかし、アニメーション動画なら表現方法は無限大です。
現実には存在しないキャラクターや物体を実在のものとし、
空を飛ばす、などといった非現実的な表現も思いのままです。
時に、実写動画よりもモノやサービスを強く訴求できるケースがあります。
また、実写動画にアニメーションを加えることで、より理解度を深めることができる動画にとなります。
無形商材といわれる、ソフトウェア製品やクラウドサービスは、製品・サービス内容が複雑、かつ利用シーンが抽象的なものがほとんどです。
このような無形商材において、
いかにして具体的な利用シーンを想起させるかが重要なポイントとなります。
アニメーション動画を活用すれば、抽象的かつ複雑な内容を分かりやすく伝えることができ、サービスへの理解度を深めることに繋がります。
制作途中で、万が一、動画の中身に大きな変更があった場合、実写では、再撮影することも考えられます。
それには、当然ながら多くの費用がかかります。
アニメーション動画は、変更点に柔軟に対応でき、実写ほど費用がかさむことはありません。特に、定期的に機能改修が加えられるサービス等の場合は、アニメーション動画を用いることで、内容を素早く変更し、リリースできるというメリットがあります。
オリジナルのキャラクターを作成し、それを主役として動かすアニメーション動画です。
ゾーホージャパン 「ゾーホージャパン ServiceDesk plus」
ヘルプデスクにおける、業務効率アップと経費削減を実現するServiceDesk plusというソフトウェアのアニメーション動画です。
「ゾーホーくん」というキャラクターを作成し、「ゾーホーくん」が、サービスをわかりやすく紹介していくアニメーション動画です。
はじめにサービスデスクにおける、“あるある”の問題を提起し、
それを解決できるのが、このソフトウェアであるということを伝えていく構成。
問題一つひとつを、どのように解決するかを、実際のソフトウェア画面も交えて表現し、利用シーンを想起させる作りとなっています。
利用者のインタビューを加えることで、より信憑性の高め、商品導入への後押しとしています。
伊藤園「忍者アイス」
伊藤園さまの売れ筋商品である「さらさらシリーズ」をアイスにふりかける、
新しいアイスの食べ方を提案した、アニメーション動画。
「ふりかける」というキーワードから、忍者が忍法(「忍法味変えの術」)を使い、アイスをつくるという発想が生まれました。
単に、お茶の粉をアイスにふりかける実写だけでは、子供たちに受け入れられることはないと考え、今風のヘタウマキャラクターを使用し、子供にも受け入れられるキャッチーさを追求しました。
そして、アイスのシズル感を表現するために、実写で撮影し、キャラクターとの合成で、その世界観を統一させました。
NTTソルマーレ「電子書籍の未来」
電子書籍の進化の暴走により、便利だったはずの電子書籍が、人に変わって世界を制することになる・・・
というストーリー。
電子書籍というメディアの登場感を、インパクトのある演出と、
その世界観に合ったシュールな3DCGで表現しています。
3DCGアニメーションは、イラストアニメーションよりも、表現の幅が広く、動画のクオリティや深みが増すというメリットがあります。
しかし、その分、時間がかかり、またそれに伴い費用もかかるというのが、特徴となっています。
シンプルで、スタイリッシュなアニメーション動画として、今、流行りのアニメーション手法です。
極めてシンプルな手法であるため、視聴者の心に残る作品に仕上げるためには、アイデアや構成力、センスが必要となります。
平面広告的なデザインセンスが求められる動画表現になります。
セイコークロック株式会社「SEIKO NexTime(ネクスタイム) 電波とスマホで “ 時刻ぴったり ”」
「オフィス」「教室」「地下室」など、時間が狂ってはダメな場所。
そこにある掛け時計の時刻を、電波を利用してスマホで簡単に合わることができるという内容。
スタイリッシュなデザインと、流れるようなアニメーションワーク、30秒という尺でつくることによって、SNSなどでも使いやすいアニメーション動画としました。
富士通「智をつなぎ、明日が楽しみな『まち』へ」
「知」がつながり「まち」を形成するというコンセプトムービー。
知をつないでいくイメージの実写映像に、「知」のモチーフとなるカラフルな幾何学模様のアニメーションを合成。
極めてシンプルであるため、逆に高度な撮影技術と、ハイセンスなアニメーション技術が求められました。
映像がメインの作品ですが、アニメーションをデザイン的に加えることで、漠然としたコンセプトが、具体的なイメージとして想起できるつくりとなっています。
レイズラボ株式会社「Garment Lab =少し待つ= スタイルのファッションブランド」
Garment Lab(ガーメントラボ)は、
サスティナブルな社会の実現を目指す、「少し待つ」スタイルのファッシンブランド。
ファッション業界が抱える問題を解決する、画期的なサービスをインフォグラフィックスで表現しました。
1人ひとりがGarment Labのファッション体験をすることで、
明るい未来を開いていけることを、伝えるコンセプトムービーです。
プリントパック「晴れ、のち雨、のち晴れ。」
プリントパック「一生に一度の思い出」
プリントパックさまの実話を基にしたストーリーを、
「感動」+「アニメーション」という形で、アーツテックならではのアニメーション動画としました。
人気イラストレーターの書き下ろしによるイラストを使用し、
顔の表情、手の動きなど、最小限の動きでアニメーション化した作品です。
数万枚の絵を一枚一枚書き上げつなげていく、いわゆるTVアニメのようなつくりにしてしまうと、膨大な時間と費用がかかってしまいます。
上記のプリントパックさまのアニメーション動画における、作り方のメリットは、
コマ数を減らし、動かす部分を最小限におさえることで、時間と費用をおさえることができる点です。
ただし、そうすることで、クオリティが下がってしまっては意味がありません。
1カットでじっくり見せていくため、1カットの質を大事にしました。
人気イラストレータに依頼し、一枚一枚丁寧に描いてもらい、1カットの高いクオリティを保っています。
そして、作品のクオリティを決めるうえで何よりも重要な要素、
「演出」は、代表の酒井靖之監督が担当しました。
「感動」と「アニメーション」を融合することができるのは、
「感動動画」というジャンルを作り出した酒井靖之監督だからできる技です。
単なるアニメーションの枠を超えて、「感動」という強い要素が動画に大きな力を与えています。
「感動」はシェアされ、広がっていく。
プロモーションにおける一番の目的「周知」を実現できる。
その最強の要素が「感動」なのです。
今や、YouTubeやSNSにおいて、「感動動画」は人気のコンテンツです。
「感動動画」は、視聴者に受け入れられやすく、ともすれば、TV-CMを超える効果が期待できます。
アーツテックは、企業におけるアニメーション動画に「感動」を加え、多くの結果を残してきました。
酒井靖之監督の演劇、ドラマの世界で培ったセンスを、アニメーションと融合し生み出された作品の数々は、大きな反響を呼んでいます。
アーツテックは20年以上に渡り、「売れる」動画、「目に見える効果」にこだわり続けてきました。
それは、アニメーション動画においても同様です。
企業や商品のプロモーションやにおいて、単に、説明だけを羅列したアニメーション動画が
「大きな効果を生むか」といえば、それはあまり期待できません。
アニメーション動画に「感動」をプラスし、シェアされるアニメーション動画をつくり出す。
「実効果」を生む動画づくり、それがアーツテック流アニメーション動画の作り方です。
ご興味のある方は、ぜひお問合せ下さい。
筆者:アーツテック制作担当 伊藤
日本屈指のクリエイター、酒井靖之監督が
最前線のクリエイティブの話題から、
人生に役立つ情報まで縦横に語り尽くす!
クリエイティブに生きたいすべての人に贈るYouTubeチャンネル「sakaiTV」。
売れる動画・映像制作のパイオニア