【2025年最新版】初心者でもわかる動画生成AI入門 ─ 動画制作の現場から教える、今いちばん使えるAI活用ガイド ─
2025.11.29 (Sat)
2025.11.29 (Sat)

動画生成AIの波が本格的に来ている2024〜2025年。
その進化は一気に加速しました。
一枚の写真から数秒の動画が作れたり、文章の指示だけで映画のような映像が作れたり、数年前では想像もできなかった“映像革命”が今起こっています。
とはいえ、これから動画生成AIを使ってみたい初心者の方にとっては、
・何から始めればいいの?
・どんなツールがあるの?
・実際に使うと何ができる?
・難しそうだけど、本当に初心者でも使えるの?
と、疑問も多いはず。
そこで本記事では「動画生成AIの基本」から「おすすめツール」「実際の活用事例」「選び方」までを完全網羅しつつ、初心者でも理解できる内容にいたしました。
動画制作の現場で動画生成AIを活用している視点から、実際の使いやすさやワークフロー、リアルな観点も交えてお伝えします。
Contents
動画生成AIとは?
文章や画像を入力すると、それをもとに自動で映像を生成するAIツールのことです。
例えば、「海辺を歩く女性」の 写真1枚 からショートムービー に。
複数写真からロゴに変化するモーショングラフィックスや、 静止画にカメラワークを追加して動画にすることができます。
動画生成AIの仕組みとしては、AIが学習した大量の映像データをもとに、
「自然な動き」「光の反射」「カメラワーク」などを推測しながら映像を組み立てます。
なぜ初心者でも使えるのかというと、一般的なブラウザだけで使え、テキストから生成できるからです。
スマホ対応のツールもあり、また編集ソフトが不要であることが大きな理由です。
2024〜2025年の間に世界的AI映像ツールが続々登場しました。
トレンドを作った主要AIツールは、Runway ML 、Pika Labs 、Sora(OpenAI) 、Stable Video 、Kling AI です。
「時間がかかる」「難しい」「高価」という課題がほぼ解決し、誰でも高品質な動画を作れる時代が到来しました。
では、初心者がどこまで作れるのでしょうか?
まず、できることを紹介します。
静止画から動画が作成できます。つまり、写真を動かすことができます。
例えば、髪が風で揺れる。表情が動く 。カメラワークをつける 、などです。
さらに、テキストだけで動画が作成できます。
例えば「夕方の海辺を歩く女性、後ろから柔らかい光」 と入れれば、1分ほどで数秒の映像が作成されます。
このテキストのことを「プロンプト」と呼びます。
SNSショート動画 YouTube Shorts・Instagram Reelsなど短尺動画との相性が抜群で、
映画シーンのような動画が生成できます。
以下におすすめツールをご紹介します。
■ Runway ML
特徴としては、初心者でも最も扱いやすく、用途は、SNS動画、広告、アニメーションが適しています。

■ Pika Labs
特徴としてはSNSに特化し、軽快な動きが得意です。
用途は、ショート動画に最適です。

■ Sora(OpenAI)
特徴としては、映画のようなクオリティを実現できることです。
用途は、企業案件・高品質映像・企画書向けプリビズなど、プロの現場でも使えるツールです。

■ Stable Video
特徴としては、オープンソースで無料環境、研究・技術寄りユーザーが使用しています。

これだけある生成AI、それではどれを選べばよいのでしょうか。
とにかく簡単なのが「Runway」 で、SNSで使ってみたいと思っている人は 「Pika」クオリティを重視するなら「Sora」、 無料で試したいなら 「Stable Video」、
プロ向けは、やはり「Runway」か「Sora」でしょうか。
初心者は、「Runway → Pika → Sora」の順で触るのが王道です。
ただ、制作の現場からお伝えすると上記にはない「Pollo.ai」がオススメです。
なぜかというと、こちらの写真のように、作りたいコンテンツごとに好きな生成AIを選べる仕組みだからです。

また「テキストから動画」「画像から動画」「動画から動画」などわかりやすくタグ分けされており、直感的に使用できるからです。
それでは本題の、現場での動画生成AI活用を紹介していきます。
まず、どのような場面で動画生成AIは役立つのか考えてみました。
一つは、企画段階のビジュアル化だと考えます。
考えている企画に近い動画を数分で作ることができれば、
クライアントへのプレゼンや認識合わせに大いに役立ちます。
また、予算、天候の関係で、撮影できなかった素材をAIで補完するのも良いかと考えます。
さらに、SNS用に大量生産する場合にも役立ちそうです。
そして、 既存動画にカメラワークを追加し、さらにクオリティを上げていくことも可能です。
では、ここからは、実際の現場での動画生成AI活用事例を紹介していきます。
案件内容は「老化のスピードを遅らせる新しい美容法」のプロモーション動画。
条件は、予算的に撮影が不可。CG表現として「老化」「深海、自然のイメージ」「ミストを浴びている女性のイメージ数カット」が必要でした。
これらを実現する手段として「テキスト」から「動画」、「写真」から「動画」、「動画」から「動画」を作成する生成AIを駆使しました。
<動画生成AI事例>
プロンプト「細かい泡がゆっくり上昇。光が海水の中でキラキラと揺れている」
この動画は、実はイメージとことなり海の中を上昇してしまったので、
さらに、この「動画」に対しプロンプト「深海へ潜っていく」を追加しました。
その結果がこちら。
これでイメージ通りの動画の作成に成功。
そして、最重要カット「老化」をイメージさせるCGの作成に挑みました。
正直なんども失敗しましたが、このような動画を作ることに成功しました。
プロンプトは「写真の女性が、50歳へと老けていき、さらに70歳へと連続的に老けていくCG 同じ構図、同じ背景で」
さらに、女性のイメージ写真を使用し、このような動画をいくつか作成しました。
プロンプト「女性がフレームインして 手を体に添える写真のポーズをする リラックスした表情」
プロンプト「細かいミストが全身の周りに浮遊している 女性は目を閉じたままゆっくりと上の方を向く」
自然をイメージする動画はこちらを作成。
プロンプト「川が流れ 差し込む光がキラキラと変化する 草がゆらゆら揺れている」
プロンプト「星、天の川がタイムラプスで流れていく」
制作サイドとしても、今回初めて動画生成AIを多用し、
これらを組み合わせることで一つの作品に仕上げることが成功しました。
本編はこちらです。
「さあ、それでは始めてみようかな」と考えている方に向け、
ここからは、よくある疑問をご紹介していきます。
・パソコンスペックは必要ですか?
基本不要です。なぜならブラウザで動くからです。
・ 商用利用は可能?
ツールごとに規約が違うので要確認が必要です。
・AI動画ってバレる?
2025年現在、かなりリアルなレベルまで進化しています。
ただし、プロの現場ではそのまま使用することは稀で、微調整が必要になることが多いです。
・お金はかかる?
無料〜サブスクで月数千円というところです。初めは無料版で試してみてはいかがでしょうか。
最後に、動画生成AIの危険性と将来性を考えてみました。
数クリックで美しい映像が作れ、アイデアをすぐ形にできる。
クリエイターにとっても一般のユーザーにとっても、夢のようなツールです。
でも、その便利さの影には、少し気をつけたい点も存在します。
まず気になるのが「偽情報が作られやすくなる」という点です。
人の顔や声をとてもリアルに再現できます。
つまり、本当にあったかのような“偽の動画”が、誰でも簡単に作れてしまうのです。
これが悪意を持つ人の手に渡れば、政治やビジネス、個人への攻撃など、さまざまな場面で混乱を引き起こす可能性があります。
情報を受け取る側も、ますます「本物かどうか」を見極める力が必要になっていきます。
次に、プライバシーの問題です。
AIに取り込まれた写真や動画が、本人の知らないうちにまったく別の映像として使われてしまうことがあります。
SNSで日常的に顔出ししている人ならなおさら注意が必要です。
気づかないところで“自分らしき人物”が勝手に演じさせられる。
そう考えると、AI時代のプライバシーってとても繊細です。
著作権も悩ましい問題のひとつです。
AIが作った動画が、どこまでオリジナルなのか。
あるいは、元になったデータの権利はどう扱うべきなのか。
まだ世界的にも議論が続いていて、明確な答えが出ていません。
知らずに使用して“似すぎている”と指摘されるケースもこれから増えるかもしれません。
そしてもうひとつ、よく語られるのがクリエイターの仕事の変化です。
AIは作業効率を劇的に高めますが、その一方で「人の手でつくる価値」が見えにくくなっていくこともあります。
AIを使いこなせる人とそうでない人の間に、大きなスキル差が生まれる可能性もあります。
これは業界全体として慎重に向き合うべき課題です。
とはいえ、動画生成AIが悪いわけではありません。
むしろ、うまく使えば創作の幅を大きく広げる強力な味方になります。
大切なのは、便利さに飛びつくだけでなく、その裏にあるリスクを正しく理解しておくことだと思います。
“ちょうどよい距離感”を見つけながら付き合っていくことが、これからの時代には必要なのだと考えます。
AIは“代替”ではなく“拡張ツール” と考えます。
AIを“代わりにやる存在”というより、“手を伸ばし、助けてくれる存在”として捉えています。
つまり、AIはクリエイターの座を奪うのではなく、私たちの能力を“拡張”してくれるツールだということです。
例えば、アイデアを形にするまでの時間。
これまでは、絵コンテを描き、素材を集め、仮編集をして…と、なかなかに手間がかかりました。
ところがAIなら、イメージの断片を言葉で投げるだけで、参考ビジュアルを一気に提示してくれます。
自分ひとりでは想像が届かなかった色や構図を見せてくれることもあり、「こういう表現もアリか」と創作意欲が刺激されます。
また、細かい編集作業や繰り返しの調整に時間を奪われると、クリエイターの“本当にやりたい部分”に手が回らなくなることがあります。
AIがサポートしてくれれば、発想や演出、ストーリーの構築といった「核となる部分」にもっと時間を使えるようになります。
これは職を奪うどころか、むしろクリエイターの表現力を伸ばす方向に働いていると考えます。
さらに、AIは、人間が苦手なスピードや計算、バリエーション出しはAIが得意。
一方、人間にしか生み出せないニュアンスや感情、偶然のひらめきは、人間の専売特許。
お互いの“得意”を組み合わせれば、ひとりでは作れなかった世界観に手が届く。
そんな未来が少しずつ現実になっているのではないでしょうか。
もちろん、AIに頼りすぎるのは危険です。
使い方を誤れば、作品が“均一”になってしまう可能性もあります。
でも、道具との距離感さえ間違えなければ、AIは世界を広げる頼もしい相棒になります。
結局のところ、動画生成AIは「代わりにやるもの」ではなく、「一緒に世界を広げるための道具」。
そう考えると、少し肩の力が抜けて、AIをもっと自然に使いこなせるようになる気がします。
2025年は、「誰でも映像を作れる新しい時代」の幕開けかもしれません。
まずは1本、生成AIで短い動画を生成してみてはいかがでしょうか。
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筆者:アーツテックスタッフ伊藤