バズるだけでは終わらせない 企業がInstagram動画で成果を出すコツとは
2025.07.01 (Tue)
2025.07.01 (Tue)
現代では、SNSが日常に深く根づき、企業が映像コンテンツを活用する場面も大きく変化してきています。中でもInstagramは、単なる情報発信の場ではなく、ユーザーとの信頼関係を築く役割も担っています。
かつて映像は一方通行のメディアでしたが、Instagramにおける映像は 「共感」「拡散」「対話」の起点となる存在です。動画が視聴者の行動を左右し、ブランドの価値そのものを形づくっているのです。
本コラムでは、Instagramを活用した企業の動画戦略について、「なぜInstagramなのか」「何をどう作るべきか」「どう届けるか」を軸に、映像制作の視点から紐解いていきます。
単なるトレンドでは終わらせない、“成果につながる映像”を目指すために、今こそ見直すべきポイントを一緒に整理していきましょう。
企業の広報担当者が「うちの動画、10万回再生された」と言うことがありますが、その裏にある“真の成果”まで見えているケースは多くありません。
再生回数が伸びると、あたかも動画戦略が成功したかのように感じられますが、その再生回数が「売上」や「問い合わせ数」など、企業活動の目的にどう結びついたのかを分析してみると、多くの場合、その手応えは曖昧なものです。
映像が「再生された」ことと「効果があった」ことは、まったくの別物です。
これは私たちが映像制作に携わることで、日々痛感していることのひとつです。
SNS運用を依頼された際、クライアントから「とにかくバズる動画を作ってほしい」と言われることは珍しくありません。
しかし、“バズる”という現象を分解して考えると、必ずしも戦略的とは言えない側面があります。
たとえば、あるコスメブランドがInstagramに投稿した30秒のショート動画は、テンポの良い編集と共感を呼ぶナレーションで、TikTokでも拡散され、総再生回数は200万回を超えました。
しかし、企業側が本当に求めていた「ブランドへの好感度の向上」や「ECサイトへの流入増加」といった効果は、ほとんど見られなかったと言います。
視聴されたこと自体は一つの成果かもしれませんが、“目的”を果たしていない以上、その動画が本当に成果を生んだとは言えません。
「拡散されやすい動画」と「成果につながる動画」では、構成や演出の方針が全く異なります。
バズりを狙う場合には、驚きや笑い、強い感情の揺さぶりが重視されます。
一方で、ブランドの信頼感を高めたり、特定のユーザーに印象を強く残したりするためには、共感性や丁寧なストーリーテリングが必要になります。
たとえば、ある家電メーカーが公開したおもしろCMは、再生回数こそ伸びましたが、「商品の特徴が伝わらない」というフィードバックが多く寄せられ、結果的に売上は横ばいだったといいます。
動画自体が“目的に合っているか”を常に確認しなければ、どれほど再生回数を伸ばしても意味がないものになってしまいます。
では、なぜ再生回数を気にかける人が多いのでしょうか。
そのひとつには、動画の“わかりやすい成果指標”として再生回数がもっとも手軽に確認できるという事情があります。
特に上層部へ報告する際に、「これだけ見られました」と伝えるほうが、「資料請求が◯件増えました」と説明するよりもインパクトが強く、評価されやすいのです。
しかし、これは本末転倒と言えるでしょう。映像は“伝える”だけでなく、“動かす”ことに意味があります。
企業が伝えたい価値や訴求点が、動画によって視聴者の行動につながらなければ、それは目的を果たしていないのです。
Instagramという場では、この誤解がさらに顕著に現れます。
たとえリール投稿で1万再生を超えていたとしても、いいね数や保存数、プロフィールへのアクセス率が低ければ、その動画は単に“流されただけ”で終わっている可能性が高いのです。
Instagramでは、視聴完了率や保存数、コメントといった“ユーザーの「関与」を重視しています。そのため、再生されたとしても関与されない動画は“価値が低い”と判断されやすいのです。
この仕組みを理解せずに再生回数だけを追いかけてしまうと、企業の動画戦略としては不十分だと言えるでしょう。
ここで映像制作者に求められるのが、“成果を定義する力”です。動画を制作する前に、まず「何のためにこの動画を制作するのか」を一文で明確に言語化することが大切です。
たとえば「Instagramで20代女性へのブランド認知を広げたい」という目的があるなら、保存やプロフィールアクセスをKPIに設定し、そこから逆算して尺や構成、演出などを考えていく必要があります。
目的が曖昧なまま制作すると、「面白いけど使いどころがない」という動画になりかねません。
さらに編集段階でも、“視聴者の視点”で仮説検証を行うべきです。
「この冒頭で目を止めてもらえるか?」
「無音でも伝わるか?」
「10秒以内に伝えたい情報が届くか?」
こうした問いを常に持ちつつ編集を進めていくことが、成果につながる動画を作る鍵になります。
最近では、複数バージョンの動画を制作してABテストを行い、実際に効果が高かった方をメインとして運用する手法も増えています。制作の段階で、そうした“検証可能な映像設計”を行うかどうかが、結果に直結するのです。
もちろん、動画の成果は映像制作者だけで生み出すものではありません。
SNS運用担当者、広告運用チーム、ブランドチームなど、関係者全員が「この動画で何を目指しているのか」を共通認識として持つ必要があります。
「視聴回数が増えればOK」なのか、「保存してもらいたい」のか、「購入ページに遷移してほしい」のかによって、動画の方向性は大きく異なります。
どんなに完成度の高い動画であっても、適切な文脈で届けられなければ、効果を得ることは難しいでしょう。むしろ、意図を共有したうえで制作された動画の方が、少ない予算でも確実に成果を出すことがあります。
このように、“再生回数”から“意味のある視聴”への意識転換は、企業の動画活用において避けて通れないテーマです。
バズりは目的ではなく、あくまで手段のひとつです。
SNSの波に乗るために必要なときもありますが、常に「この映像で誰がどう動くのか?」という問いを忘れてはなりません。
スマートフォンの普及により、SNSは現代人の生活における要となりました。
中でもInstagramは、日本国内で月間アクティブユーザーが約4,600万人を超えており、特に20代〜30代のユーザーから圧倒的な支持を集めています。
この状況は、Instagramがもはや単なる「広告媒体」ではなく、企業と顧客をつなぐ“接点”として機能している、つまり企業にとっての「戦場」になっていることを意味します。
YouTubeのようにじっくり視聴する動画とは異なり、Instagramでは“ながら見”が前提です。ユーザーの指先は常にスワイプしており、0.5秒で離脱されてしまう世界です。
このような環境では、「面白い動画を作る」だけでは成果に結びつきません。「指を止めさせる力」「冒頭の引きつけ」「音がなくても伝わる演出」など、Instagramに最適化された明確な戦略が必要です。
この戦場で勝ち抜くために、特に重要なのが「縦型動画」への対応です。
Instagramのリールやストーリーズでは、縦型構成が前提となっています。
この「縦型」は単なる比率の違いではなく、視線の動き、テキストの配置、人物の位置、余白の取り方など、映像の設計そのものに大きな影響を及ぼします。
たとえば、背景に意図的なぼかしを入れて情報を絞ったり、画面上部にテロップを配置したりする演出は、Instagram特有のユーザーインターフェースを踏まえたものです。
そのため、従来の16:9で慣れている映像制作者にとっては、新たな感覚へのアップデートが求められます。
さらにInstagramは、他のSNSと比較して「ビジュアルの統一感」が重視される傾向があります。
X(旧Twitter)やTikTokなどでは瞬間的なバズを狙った投稿が主流ですが、Instagramでは「ブランドらしさ」や「トーン&マナー」が一貫しているアカウントが好まれる傾向があります。
そのため、企業アカウントでは一発勝負の投稿よりも、ブランドの軸に沿った動画シリーズの方が成果を出しやすいと言えます。
たとえば、アパレルブランドがリールで「今週のおすすめコーデ紹介」シリーズを投稿し続けることで、視聴者が「来週も見たい」と感じ、フォロー・保存・再生回数の向上につながります。
また、投稿がカタログ化されることで、ユーザーが商品を一覧的に確認できる動線設計にもなります。
このようにInstagramでは、情報の“置き方”だけでなく、“どう行動させるか”という視点が重要です。
Instagramは出会いの場でもあります。フォローしていないアカウントの投稿が届く「発見タブ」や「リール欄」によって、潜在的なユーザー層にアプローチすることが可能です。
しかしこれは裏を返せば、“初見”の視聴者に一瞬で興味を持たせる動画でなければ意味がないということです。
したがって、動画の冒頭1秒間に最大限の工夫を込める編集が求められます。
Instagramの仕組みを理解しておくことも、企業にとって非常に重要です。
リール動画においては、再生時間・完了率・保存数・シェア数・コメント数といった要素が評価されます。
単なる再生回数よりも、「視聴維持率」や「保存数」が高い動画のほうが、より多くのユーザーに拡散される可能性が高まるのです。
そのため、企業がInstagramで成果を出すためには、こうした数字の仕組みに基づいたコンテンツ設計が必要です。
また、動画の投稿タイミングの最適化も忘れてはなりません。
Instagramでは、投稿後数時間のエンゲージメントが拡散力に大きく影響するため、“初動”が極めて重要です。
ターゲット層のアクティブ時間を分析し、曜日・時間帯ごとのテストを繰り返すことで、より高い効果を得ることができます。
Instagramは企業にとってコミュニティ形成の場としても有効です。
コメント欄での返信、ストーリーズでのアンケートや質問機能など、双方向のやり取りを通じてユーザーとの関係性を構築できます。
動画の内容だけでなく、運用担当者の“人間味”が視聴者との心理的距離を縮めることが、ブランドに対する信頼感につながります。
特に近年では、AIによる自動投稿が増えているため、「人が運用している」ということ自体が、差別化の要因となっています。
Instagramでは「保存=購買意欲」のサインとされることも少なくありません。
「あとでもう一度見たい」と思わせるコンテンツ、たとえば、我々アーツテックが生み出したHow-to系動画や商品の活用例、暮らしに役立つ情報などは、実際の売上に結びつきやすく、成果を測る指標としても非常に有効です。
さらに、Instagram運用は投稿して終わりではなく、「分析→改善→再投稿」という流れを繰り返すことが求められます。
投稿が想定通りの成果を上げなかった場合には、画像の差し替えや冒頭の再編集、テキストやタグの調整などによって改善を図ります。
映像を使い捨てとせず、「資産」として運用していくことが成功への鍵になります。
また、映像制作者には、「コンテンツディレクター」としての視点も求められるようになってきました。
単に動画を作るだけでなく、「どの文脈で、どんな届け方をすれば、ユーザーの行動に繋げられるか」という視点を持ち、提案していく力が重要です。
冒頭に挿入するテロップの一文、効果音の位置など、細部まで戦略立てることが、最終的な成果につながります。
結論として、Instagramというプラットフォームで成果を出すためには、「いい映像を撮る」だけでは不十分です。届け方を理解し、設計できる企業こそが、Instagramというフィールドで効果を出していけるのです。
そしてInstagramにおける動画戦略は、短期的なものではなく、ブランドとの信頼関係を育てる長期的なものであることも忘れてはいけません。
再生数やバズりに一喜一憂するのではなく、継続的に価値を届けていくことこそが、企業とユーザーをつなぐ動画戦略を生み出すのです。
Instagramに動画を投稿する企業は、増加の一途をたどっています。
しかし「動画を投稿した」ことと「行動につながった」ことの間には、大きなギャップがあります。ここを埋めるカギが、「映像の見せ方」になってきます。
Instagramという特異な環境において、映像の見せ方は戦略的に設計されるべき要素です。感覚に頼らず、ユーザーの行動、仕組み、視線誘導、メディア特性などの要素を掛け合わせて初めて、企業の意図を伝えられる映像が完成します。
まず、Instagramの構造上、「最初の1秒」が極めて重要です。
ユーザーはスクロールしながらフィードやリールを視聴しており、興味がなければすぐにスワイプして離脱してしまいます。
Meta社が公表している内部データによれば、ユーザーが1つの投稿に滞在する平均時間は約1.7秒。
つまり、最初の1〜2秒の映像で視聴者の注意を惹きつけられなければ、どんなに内容が優れていても「見られずに終わる」のです。
この“最初の1秒”で何を見せるかが、戦略の要となってきます。
Instagramでは静止画風の始まりよりも、動きのあるモーション、文字テロップ、感情のある人物の表情などが効果的だとされています。
特にテロップは、「音なし再生」が多いInstagramにおいて必須の要素となってきます。
データでは、ユーザーの約85%が無音で動画を視聴しているとされており、音声に頼らず伝えられる工夫が必要です。
また、縦型の映像設計においては、視線誘導の技術が成果を大きく左右します。
Instagramのリールでは画面上部にユーザー名やキャプションが表示されるため、重要な情報は「中央よりやや下」または「画面中央」に配置することが推奨されます。
これにより、情報が隠れることなく視聴者の目に届きやすくなります。
さらに、映像内に複数の情報がある場合、色やサイズ、アニメーションの速度などを使って、視線の順路を“設計する”ことが求められます。
構成面においては、「テンポ感」が極めて重要です。
Instagramの動画は、YouTubeよりも短時間での情報伝達が求められます。実際、リールで最も再生数が伸びやすいのは15〜30秒程度の動画です。
したがって、「1カットあたりの尺は短く」「無駄な間はなくす」「BGMと映像をシンクロさせる」などの工夫で、視聴維持率を高める必要があります。
ある企業が行った実験では、同じ内容の動画でもテンポを調整しただけで、視聴完了率が約1.8倍に改善したというデータもあります。
映像に挿入するテキストやコピーにも、計算が必要です。
特に、冒頭に登場するキャッチコピーは「視聴の継続」「保存」「シェア」に直結する重要な要素です。
たとえば、「〇〇する方法3選」「たった1分でわかる〇〇」など、具体性とメリットが明確なコピーは、ユーザーの関心を引きやすい傾向にあります。
また、漢字とひらがなの比率、句読点の打ち方、文字の配置によっても視認性は大きく変化します。
ブランドイメージと統一感を保つ“デザイン設計”も、Instagramにおける重要な要素です。アカウント全体を見たときに、投稿の色味やトーンが統一されていると、視覚的な安心感が生まれ、フォローにつながる確率が高まります。
これは「グリッドデザイン」とも呼ばれ、投稿ごとに異なる映像を載せながらも、全体としての世界観が崩れないように設計されます。
たとえば、カラーコードの統一、フォントのルール化、BGMの系統選定など、ブランドのガイドラインに沿った映像編集が必要とされます。
ここで映像制作者に求められるのは、「戦略設計」と「感性」のバランスです。
いくら仕組みや視線誘導を理解していても、最終的には「人が観てどう感じるか」が成果を左右します。
視覚的なインパクト、ストーリーの共感性、テンポの心地よさなど、非言語の要素がユーザーの記憶に残り、シェアや保存といった行動につながるのです。
データと感性、どちらか一方に偏らず、両方の視点から編集を行うことが理想的です。
さらに、Instagramでは「繰り返し見たくなる構成」も成果に直結します。ループ動画や、最後に冒頭へ戻る仕掛けを使うことで、リールの再生回数を増やすことができます。
あるレシピ動画では、冒頭の料理完成シーンを最後にも挿入することで、自然なループ再生が促され、平均再生回数が25%向上したという結果も出ています。こうした“繰り返される構成”は、アルゴリズム上の評価にも好影響を与えます。
そして忘れてはならないのが、「目的に沿った見せ方」であることです。
商品を売りたいのか、認知を広げたいのか、ブランドイメージを育てたいのか。その目的によって、理想的な尺や構成、トーンはまったく異なります。
たとえば、購買につなげたい場合は、冒頭で「メリット」を提示し、中盤で「使用イメージ」を見せ、最後に「購入導線」に繋げるといったように、行動喚起までの設計が必要です。
単に「おしゃれな映像」や「面白い動画」では成果につながらないのです。
結論として、Instagramにおける動画設計とは、「感覚」ではなく「計算」であるべきだと考えます。
冒頭1秒の演出、縦型に最適な配置、テンポ、コピー文、配色、ループ性、そして目的との一貫性。それらすべてを掛け合わせてこそ、Instagramで効果を出せる映像が完成します。
視聴者がどこで目を止め、どこで離脱し、何に心を動かされるのか。その「見せ方」を学び続けることが、これからのInstagram動画における設計につながっていくのです。
かつて企業が映像に求めていたのは「情報伝達」でした。
商品の特長、サービスの内容、企業の理念。それらをいかにわかりやすく伝えるかが、動画の主な役割だったのです。
しかし、今のSNS時代、とくにInstagramにおいてその価値観は大きく変化しました。
今、視聴者が企業の動画に求めているのは、「共感」と「信頼」です。ただ一方的に“伝える”だけの動画では、人の心を動かすことはできないのが現状です。
Instagramユーザーの多くは、企業アカウントを“ひとつの個性”として捉えています。
つまり、動画は広告ではなく「会話のきっかけ」であり、ブランドが「どんな人柄か」を知るための窓口になっているのです。
企業が一方的に商品の魅力を語るよりも、ユーザーの生活に寄り添いながら情報を届ける方が、圧倒的に反応が良いのはこれが理由となってきます。
たとえば、ある食品メーカーは「おすすめレシピ紹介」というコンテンツを毎週リールで発信しています。
ただのレシピ紹介ではなく、「疲れて帰った日の5分ごはん」や「子どもが野菜を食べてくれた奇跡レシピ」など、シチュエーションを軸に構成されています。
こうした共感を重視した企画は、保存率やシェア率が非常に高く、実際にECサイトへの遷移率も平均より30%以上もアップしたという結果が出ています。
ユーザーとの心理的な距離感も、非常に重要な要素となります。
Instagramでは、企業であっても「顔が見える運用」が好まれます。
スタッフが登場したり、日常の風景を投稿したり、コメントに丁寧に返信したりすることで、「この企業、ちゃんと人が運用しているのだ」と感じてもらえるのです。
このような“信頼”は、いわば企業とユーザーの間に築かれていく関係性の土台です。広告のように“押し付ける”のではなく、寄り添うような姿勢が、今のInstagramでは評価されるのです。
加えて、「ストーリーテリング」もInstagram動画において極めて重要です。
単に機能や価格を列挙するのではなく、「なぜこの商品が生まれたのか」「誰のどんな悩みを解決したいのか」「それによってどんな変化が起きるのか」といった“背景”や“物語”を語ることが、ユーザーの感情を動かします。
特にInstagramでは、ストーリーズやリールといった短尺コンテンツが主流である一方、「シリーズもの」や「連続性のある投稿」も高い効果を生みます。
一方で、映像制作者がこの「共感と信頼」を生むためには、“演出”の力も不可欠です。
演技に頼らず“リアル”を感じさせる撮影、過度なエフェクトではなく素朴な編集、空気感のある音や自然光の使い方など、映像そのものが“語りすぎない表現”を目指す必要があります。
Instagramは“消費されるメディア”であると同時に、“蓄積されるメディア”でもあります。
過去の投稿がプロフィール欄に並び、ストーリーのハイライトに残されることで、ユーザーはブランドの一貫した価値観を感じ取ることができます。
単発の動画だけで共感や信頼を築くのではなく、継続的に“同じ姿勢”を見せ続けることが、長期的な成果につながります。
また、コメントやDMを通じたコミュニケーションも「信頼」を生む鍵です。
単に映像を投稿するだけでなく、そこに寄せられた反応に丁寧に応えることで、視聴者に“人間らしさ”を感じてもらうことができます。
最終的に、Instagramにおける企業動画は、「伝えたか」ではなく「届いたか」がすべてです。数字としての再生数よりも「誰かの心に残ったか」「その人の行動を変えたか」という観点で成果を測るべきなのです。
共感や信頼は、即座に数値化できるものではありませんが、確実にブランドの「資産」となって蓄積されていきます。
情報を“届ける”だけでは、心には届きません。
Instagramというプラットフォームが求めているのは、寄り添う動画です。視聴者にとって、自分ごとのように感じられ、何かを感じ取れる。
そんな動画こそが、企業とユーザーの間に信頼を築ける効果を持っているのです。
Instagramというフィールドにおいて、企業が成果を出すための映像とは、単に「綺麗な動画」や「面白い映像」ではありません。
視聴者の感情に触れ、信頼を築き、行動を促す。
そんな動画こそが、企業とユーザーの間に長期的な関係を築く鍵になります。
そうした動画を制作するためには、仕組みを理解し、構成を戦略的に設計し、伝え方までに気を配る必要があります。感覚だけではなく、計算と共感のバランスをもって取り組むことで、はじめて「選ばれる動画」が生まれるのです。
アーツテックでは、企業様の伝えたい想いを、視聴者の方々にお届けするお手伝いをしています。
フランクな形式でのご相談も大歓迎ですので、ご興味がある方は是非一度、お気軽にお問い合わせください。
私たちと共に、企業の価値を正しく伝える「メッセンジャー」として、映像を通して視聴者との信頼関係を築いていきましょう。
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