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動画・映像制作における営業の役割

2025.07.31 (Thu)

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はじめに

動画・映像制作における営業の役割は、想像よりも多岐にわたります。

企画や撮影、編集の裏側で、営業が動いているからこそスムーズに仕事が進み、良い動画・映像が生まれています。

  

私は動画・映像制作の現場で営業として働きながら、多くのことを学んできました。
とくに、テレアポから始まり、打ち合わせ、撮影当日の立ち合い、その後のやり取りまで、一つひとつの工程に営業ならではの役割があると感じています。

  
本コラムでは、私自身の体験をもとに、動画・映像制作における営業の仕事内容や、気づき、そして目指すべき姿についてお伝えしていきます。

 
動画・映像制作に携わる方はもちろん、営業職に興味がある方にも、私の経験が少しでも参考になりましたら幸いです。

 

 

きっかけを生む仕事

 

動画・映像制作の仕事というと、現場での撮影や編集といった華やかな部分に目がいきがちです。

 

しかし、私が担当してきた営業という仕事は、そうした一連の流れの「きっかけ」をつくる仕事でした。

 

中でも、テレアポはその最前線。

顔の見えない相手と、声だけで関係を築くというのは、想像以上に大変なものでした。

 

 

 

テレアポを始めたばかりの頃は、慣れていないこともあり、自分が興味のある企業や業界、あるいは普段から自分が使っている商品を生み出している会社を中心に電話をかけていました。

 

少しでも親しみがある方が、自分の中で会話のイメージがしやすかったからです。

 

慣れてきてからは、BtoBの企業にターゲットを絞るようになりました。

 

BtoCと比べて一般層からの認知が低く、宣伝の難易度が高いBtoBの企業は、そもそも広報や採用の課題を抱えているケースが多いと聞いていたからです。

 

実際にアプローチしてみると、やはり動画・映像を活用して何とか現状を変えたいという声を多く聞きました。

 

私の役割は、その「何とかしたい」という思いを具体的な言葉として頂き、そこに“動画・映像”という選択肢を提案することだと考えています。

 

 

 

電話をかけるにあたり、まず自分でトークスクリプトをつくるところから始めました。

 

最初は先輩が使っていたものを少しアレンジして読みながら進めていましたが、どうしても「自分の言葉ではない」という感覚が拭えず、やがては自分なりのスクリプトを作るようになりました。

 

といっても、ただ話す内容を書き並べただけではなく、「自分だったら、どんな電話が来たら聞いてみようと思うか?」という視点を大切にしていました。

 

伝え方で特に意識していたのは、「一方的に提案しないこと」です。

 

「弊社ではこういう動画・映像を作っていて…」と話し続けるのではなく、まずは相手が抱えている課題を聞き出す。

 

その上で、私たちの動画・映像がどう役立てるかを提案する。

 

この順番は絶対に守っていました。

 

特に、「採用で人が集まらない」「自社の知名度が低くて困っている」といったお悩みは、実際に電話口でよく聞くものでした。

 

そんなときこそ、私たちの動画・映像がどういう効果をもたらすかを、事例を交えて分かりやすく伝えるよう心がけていました。

 

 

 

それでも、簡単に成果が出るわけではありません。

 

実際、私が初めてアポを取れたのは、テレアポを始めてから2週間以上経ってからのことでした。

 

それまでの間、毎日何十件も電話をかけ、断られ続ける日々。

 

正直、自信をなくしそうになることもありましたし、相手の時間を奪っているという罪悪感で、電話をかける手が止まりそうになることもありました。

 

 

 

そんな中で気づいたのは、やはり「会話」が大事だということ。

 

最初は失礼がないようにと硬い口調で話していましたが、少し砕けた口調に変えることで、相手が今どんな状況にあるのか、話してもらえることが増えたのです。

 

「今も動画・映像はやっているんだけどね」と言われたとしても、すぐに引かず、会話の流れを見ながらアプローチを変えてみる。

 

もちろん、相手が明らかに嫌がっていればすぐに引くことも大切ですが、「まだ話しても大丈夫そうだな」という空気を感じ取れるようになると、自然とアポに繋がる確率も上がっていきました。

 

 

 

アポが取れたときの喜びは、今でもはっきり覚えています。

特に、初めてアポを取れた日の達成感は格別でした。

 

電話を切ったあと、ほんの少しだけ自分を認められた気がしたのです。

 

そこからは、話すこと自体が少しずつ楽しくなってきて、テレアポ前に相手企業について調べたり、その業界について勉強したりする時間も楽しめるようになっていきました。

 

もちろん、今でもテレアポは簡単な仕事ではありません。

 

でも、「ちょうど動画・映像をやりたいと思っていた」と言ってもらえる瞬間があるからこそ、続けられるのだと思います。

 

そういう出会いを信じて、自分の声に気持ちを込めて、丁寧に向き合っていきたい。

そう思えるようになったのは、何十回もの失敗があったからこそだと、今では思っています。

 

「聴く」ことが大切な打ち合わせ

 

テレアポでアポが取れたら、次はいよいよ打ち合わせです。

ここからが本当の対話の始まりです。

 

 

私はこの打ち合わせの時間を、単なる営業の場ではなく、お互いを理解し合うためのコミュニケーションの場だと捉えています。

 

担当者は、企業の業種や規模によって様々でした。

 

BtoCで規模の大きい会社だと広報部の方が多かった印象ですが、BtoBや中小企業の場合は、宣伝・採用・総務など“広報専任”ではない方とお話しすることも多かったです。

 

中には「担当はいません」と言われて、半ば引き受けたような雰囲気の方や、社長自ら打ち合わせに出てくださるケースもありました。

 

 

だからこそ、どんな相手が来てもいいように、準備はしっかり行なっていました。

 

まずは、会社の基本情報である社名、所在地、創業年、事業内容、規模などをしっかり把握すること。

 

そして、公式ホームページからその企業らしさを読み取っておくことも大切です。

 

マスコットキャラクターや開催しているイベント情報など、会話のきっかけになる情報はなるべく記録しておきます。

 

それに加えて、現状どんな広報活動を行っているかは必ずチェックしていました。

 

Instagram、YouTube、公式ブログなど、情報発信の動きがあれば、そのトーンや見せ方を見ておくことで、当日の提案や会話の精度が格段に上がります。

 

 

対面・オンラインどちらの形式でも、抜かりなく事前準備をします。

 

対面の場合は、名刺交換やパソコンの接続方法の確認、立ち振る舞いの練習など。

 

オンラインであれば、使用するツールの操作確認、映り方や照明、背景の確認、Wi-Fiの安定性の確認まで。

 

とにかく「当日にバタつかないように」事前準備を徹底する。

これは、どんな仕事よりも、相手への礼儀だと思っています。

 

 

そうして本番を迎えますが、打ち合わせで何より意識していたのは、「自分自身を少し演じる」ことです。

 

たとえ緊張していても、画面越しでも、相手に笑顔を届けること。そして、その場の空気を温かく保つこと。

 

普段の自分とは少し違う、でも嘘じゃないもう1人の自分で臨むというような感覚です。

 

話しながらも、常に相手の言葉や表情を読み取ることは欠かせません。

 

また、話している内容はなるべくメモを取りますが、下ばかりを見ないように意識して、目線は相手に向けます。

 

さらに、沈黙が続くような気まずさを極力避けるために、適度なタイミングで質問を挟んだり、「ここまででご不明点はありますか?」と声をかけたりするなど、相手が安心して話せるような雰囲気をつくることが、なにより大切だと感じています。

 

 

 

最初の頃は、「打ち合わせ=提案を伝える場」だとばかり思っていました。

 

でも回数を重ねていくうちに、「伝える」以上に「聴く」ことの重要性に気づきました。

 

こちらがどれだけ話しても、相手の課題や方向性とズレていれば意味がありません。

 

むしろ、まずはしっかりと相手の声に耳を傾け、その上で必要な情報を必要な分だけ提供する。

 

その絶妙なバランスこそが営業として求められている力なのだと、肌で感じるようになりました。

 

 

また、打ち合わせには複数人が出席することも多く、相手企業の担当者に加えて、社内の先輩や監督が同席することもあります。

 

そんな時は、自分の話し方やテンポ、目線の配り方などを調整して、その場にいる全員にとって居心地の良い空間をつくるよう意識していました。

 

たった1人でも緊張している人がいたら、その空気は場に伝染してしまいます。

 

逆に、誰かがリラックスして話し出せば、場の雰囲気は一気に和らぐ。そういう「空気の流れ」に対して敏感でいることは、打ち合わせにおける大事なスキルのひとつだと思います。

 

「演じながら、聴く」ことは、相手を騙すという意味ではなくて、相手のために、より良い対話の場をつくるための演技だと思っています。

 

そして、その対話を通じて本音を引き出すための「聴く力」を少しずつ磨くことが、より有意義な打ち合わせにするために必要なことだと私は考えます。

 

 

現場を回すということ

 

撮影当日は、営業である私たちにとっても本番です。

 

カメラを回すことはしませんが、現場を回すという意味では、誰よりも忙しく動き、責任を感じるべきポジションなのだと感じています。

 

 

まず最も重要なのは、進行スケジュールの管理です。

 

監督やカメラマンは、当然ながら撮影そのものに集中しています。

 

シーンの意図、演出の細かい表現、ライティングの調整など、その場その場で判断しながら動いているからこそ、「今、時間どれくらい押してる?」なんて冷静に確認する余裕なんてありません。

 

だからこそ営業が、時間を逐一確認しながら「あと○分でこのカット終わらせよう」「このままだと後半巻かなきゃいけない」と判断して、現場全体の流れをコントロールしていく必要があります。

 

スケジュールを守ることは、スタジオの追加料金など現実的なコストを防ぐ意味でも大切ですが、それ以上に「現場の信頼」を守る行動でもあると思っています。

 

時間が押せば焦る、焦ると判断が鈍る。 

 

余裕をなくした現場ほど、不穏な空気が流れ始め、作業にも支障をきたします。

 

 

そして、もう一つ営業の大きな役割が「クライアント対応」です。

 

撮影に立ち会ってくださるクライアントは、もちろん動画・映像の完成を楽しみにしている一方で、現場での進行や演出意図を正確に把握できるわけではありません。

 

「今のシーン、これで良かったのかな?」とか「ちょっと伝えたいことあるけど言いづらいな…」という気持ちを抱えていることもあります。

 

そんなとき、こちらから「いまのシーン、問題ありませんでしたか?」と声をかけたり、「演者の動きについてご意見あればぜひ」と問いかけたりすることで、相手の言葉を引き出すことができます。

 

こうした気遣いは、営業だからこそ担える大事な部分だと私は思っています。

 

 

 

とはいえ、私も最初から全部うまくできていたわけではありません。

 

むしろ、新人のころは「下手に動いたら邪魔になるかもしれない」「撮影の流れを乱してしまったらどうしよう」という不安の方が強くて、声も出なかったし動きも鈍かったです。

 

その結果、たくさん注意を受けたこともありました。

 

 

でも、その経験を通じて気づいたのは、「完璧である前に、素直であることが大切」だということ。

 

 

怒られたらちゃんと返事をする、ミスがあれば謝ってすぐに直す、大きな声で挨拶する。

そういう一つひとつの積み重ねが、現場での信頼に繋がっていくと私は感じています。

 

それからは、「誰よりも元気でいること」を意識し始めました。

 

挨拶や返事、声掛けは誰よりも大きな声でやる、言われたことにすぐ反応する、怒られても笑顔で「はい!」と返す。その姿勢が、結果として現場全体の空気を引き上げていくのです。

 

特に長時間の撮影では、こうした雰囲気の差が、後半のパフォーマンスや仕上がりにも確実に影響してくると感じています。

 

 

また、演者やクライアントへの気配りも欠かせません。

 

「暑くないかな」「長時間待機で疲れてないかな」「空調の風、強くないかな」など、些細なことでも気づいて声をかけることで、相手の緊張が和らぎ、自然な表情や動きを引き出すことにつながります。

 

そうしたコンディションを整えるのも、営業の見えない仕事の一部だと考えています。

 

 

 

撮影の現場で私が一番学んだのは、

「営業は、ただ仕事を回すだけじゃない。空気をつくることこそが本質なのだ」ということでした。

 

場が明るくなれば、意見も出やすくなるし、「一緒にいいものをつくろう」という空気が生まれます。

 

そして、その空気は作品のクオリティにも繋がってくる。

 

そんな、目に見えない部分を支える存在として、私はこれからも現場に立っていたいと思っています。

 

 

 

撮影後のやり取り

 
実を言うと、私はまだ「撮影後のやり取り」という工程を担当したことがありません。

 

納品に向けてのやりとりや修正の調整など、現場から編集や納品へと移っていくその大事な部分は、これから関わっていく領域です。

 

 
たとえば、まずは関わってくれた全スタッフに対するお礼。

これは絶対に欠かせません。

 

撮影というのは、多くの人の力が重なり合って初めて完成するもの。

その「ありがとう」を、しっかりと言葉で伝えられる存在でいたいと思います。

 

 
そして何より、クライアントとのやり取りを、最後まで誠実にやりきること。

 

これは撮影が終わったからといって手を抜いてしまう部分ではなく、むしろここからが営業としての本当の勝負所なのではないかと感じています。

 
編集が進んでいく中で、クライアントから修正依頼が来ることもあるでしょう。

 

そのときに、制作者側とクライアント側の間で「言葉の解釈のズレ」が生じることもあるかもしれない。

 
そういった場面で、両者の想いをしっかりとすり合わせて、的確に伝達をする。

 

お互い気持ちよくやりとりを完了させるための存在であることが、営業の役割なのだと思います。

 

  
また、納品が完了したあとも、「やりっぱなし」にしないこと。

むしろ、そこからが信頼関係のスタートだと思っています。

 

「納品して終わり」じゃなく、「納品してからも、またお願いしたいと思ってもらえるか」。ここに全てがかかっています。

 

だからこそ、私はクライアントに寄り添い続けられる営業でありたいと思っています。

 

  

まだ経験したことのない工程だからこそ、今は不安もありますし、すべてが手探りです。

でも、クライアントにとっては私が初心者かどうかなんて関係ありません。

 

時間もお金もかけて、大切な想いを動画・映像に託している以上、「ちゃんとやってくれる人かどうか」がすべてです。

 

だからこそ、自分の未熟さに甘えるのではなく、常に一歩先を読んで、相手の期待を上回る動きをしたい。

 

現場で何が求められているのか、どんな配慮が必要なのか、そういったことを想像し、丁寧かつ迅速に動ける営業でありたいと思っています。

 

 

そして最終的には、「あなたが担当でよかった」と言ってもらえるような営業になりたい。

 

もっと言えば、「次もまた、お願いしたい」と思ってもらえることが、自分にとって一番のやりがいになる気がしています。

 

 

未経験だから語れないのではなく、未経験だからこそ、今まで出会ったたくさんの現場や人から学んだことを活かして、“自分だったらこう動く”をきちんと考える。

 

そういう姿勢を持ちながら、これから先の工程にもしっかり向き合っていきたいと思います。

 

 

おわりに

 

動画・映像制作における営業は、ただアポを取って終わる仕事ではありません。

 

 

テレアポでは、一方的に話すのではなく、相手の話を丁寧に聞きながら、本当に必要とされていることは何かを探りながら会話をする。

 

 

打ち合わせでは、相手のペースに合わせつつ、会話が自然に進む、本音を話してもらえるような雰囲気づくりを意識する。

 

 

撮影現場では、スケジュールの管理や、クライアントと制作陣の間でのやり取りをスムーズに行えるよう人一倍動き、周囲に常に気を配る。

 

 

どれが欠けてもいい結果にはつながりません。

 

 

また、撮影後のやり取りについてはまだ経験がありませんが、関わってくださった方への感謝を忘れず、最後まで丁寧に向き合うことを忘れずに行っていきたいと思います。

 

「またお願いしたい」と思ってもらえるよう、営業としてのあるべき姿を目指して、これからも精進していきます。

 

 

私たちアーツテックは「体温の伝わるコミュニケーション」という理念のもと、ご担当者さま一人一人としっかり顔を合わせてお話しすることで、どんなに小さなご要望も取りこぼさないよう、全力で取り組んでいきます。

 

もちろん、ZOOMなどを使用したオンライン上でのご相談も承っておりますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。

 

(アーツテックスタッフ)

 

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